BCGの予防接種と新型コロナウイルス、非常に強い相関
BCG有無でコロナ死亡率「1800倍差」の衝撃 日本や台湾で死者少ない「非常に強い相関」https://t.co/8nbsaFSf2g
— にゃんぷん😷うちですごそう (@nyanpunkan) May 14, 2020
日本で新型コロナウイルスによる死者が少ないのは、BCGの予防接種が影響しているのではないかと言われていますね。
新型コロナウイルス、人口100万人あたりの死者数
- BCG予防接種がない国
- アメリカ: 227人
- イタリア: 490人
- 過去にBCG予防接種をしていた国(いまは廃止)
- フランス: 396人
- スペイン: 553人
- 現在もBCG予防接種をしている国
- 中国: 3.2人
- 韓国: 5.0人
- 日本: 4.4人
- 台湾: 0.3人
このデータを見る限りでは相関がありそうな気がしますね。
尾身先生「今のところBCGが有効とのエビデンスはない」
尾身茂「今のところBCGが有効とのエビデンスはない。日本の感染者数と死亡者数が米欧と差があるのは【医療制度が充実し多くの重傷者の適切ケアされ・医療崩壊も防げてる】【初期のクラスター対策が有効だった】【国民の健康意識が高い】の3つが大きいと思う」
尾身先生の説明はいつもわかりやすいです pic.twitter.com/Srh2AxYwGy
— Dappi (@dappi2019) May 14, 2020
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の尾身茂先生は
「今のところBCGが有効とのエビデンスはない」
とおっしゃっています。
BCGが影響しているか、影響していないか、現時点では証拠不足なので、断定できる状況にはありません。
データを見る限りは相関がありそうですが、相関と因果関係は別物です。
バニラのアイスを買ったときだけエンジンがかからなくなる話
バニラのアイスを買ったときだけ車のエンジンがかからなくなる不思議な現象、その原因は?https://t.co/GT6cW32OGF
タイトルを見たときは「あり得ないだろ」と思ったんだけど、記事を読んでみてびっくり。そういうことなのか!
ミステリの謎解きのような話。— 太田忠司 (@tadashi_ohta) May 11, 2020
アメリカの大手自動車メーカー「ゼネラルモーターズ」に不思議な手紙が届きます。
「夕食後に家族でアイスクリームを食べるのが日課です。
夕食後、アイスクリームを買いに車で出かけます。
最近、御社の車に買い替えました。
お店でバニラアイスクリームを買って車に戻ると毎回エンジンがかかりません。
バニラ以外のフレーバーを買った時は問題ありません。
なんとかしてください」
ゼネラルモータースのエンジニアが男性を訪問し、再現実験を行ってみました。
すると、驚いたことに、男性の話は本当でした。
バニラアイスを購入して車に乗り込むと、車のエンジンキーを回しても車が動きません。
チョコレート味やイチゴ味のアイスクリームのときは何も問題が起こらないのに。
何日も泊まり込んで原因究明に努めたところ、遂に真相にたどりつきました。
犯人は「ヴェイパーロック現象」でした。
ガソリンが温められると気泡が発生し、エンジンがかかりにくくなる現象です。
バニラアイスはお店の一番人気のフレーバー。
そのため、すぐ取り出せるように店頭のショーケースに入っていました。
バニラ以外のフレーバーは、お店のバックヤードにケースがあります。
そのため
- バニラ=提供時間が短い
- その他=提供時間が長い
という法則がありました。
そして、「ゼネラルモーターズ」の車には、エンジンを止めてからすぐに再始動すると、エンジンがかかりにくいという欠陥をかかえていることが発覚しました。
ガソリンが温まっているため「ベーパーロック現象」が発生していたのです。
つまり、バニラアイスを買った時は車を止めて買い物をして戻ってくるまでの時間が短いため、エンジンがかからなかったのです。
表面的な相関
- バニラアイス → 車のエンジン異常
- その他のアイス → 車のエンジン正常
因果関係
- エンジンストップから再始動までの時間が短い → 車のエンジン異常
- エンジンストップから再始動までの時間が長い → 車のエンジン正常
実際の因果関係は、車を止めてから次にエンジンをかけるまでの「時間」が影響していました。
しかし、バニラアイスを買った時だけ「時間」が短くなるため、表面上はバニラがエンジンに悪影響を与えているかのような状態に見えていました。
相関と因果関係は別物
バニラアイスを買った時に毎回エンジントラブルが発生したとしても、バニラアイスが直接の原因とは限らないという話でした。
というわけで、
「BCGの予防接種をしている国は、新型コロナウイルスの死亡率が低い」
というデータがあったとしても、BCGが新型コロナウイルスの防疫に直接的に影響しているとは断定できません。
「BCGの予防接種すらしていない欧米諸国」
↓
「欧米は、そもそも防疫意識や衛生観念が低い」
みたいな話かもしれないですし。
新型コロナウイルス、人口100万人あたりの死者数
- BCG予防接種がない国
- アメリカ: 227人
- イタリア: 490人
- 過去にBCG予防接種をしていた国(いまは廃止)
- フランス: 396人
- スペイン: 553人
- 現在もBCG予防接種をしている国
- 中国: 3.2人
- 韓国: 5.0人
- 日本: 4.4人
- 台湾: 0.3人
上記のデータを改めて見ると、
「欧米は新型コロナウイルスの死者数が多い。アジアは死亡者数が少ない。」
↓
「パン食は新型コロナに悪影響。米食は新型コロナウイルスの予防になる」
みたいな話かもしれませんし。
実際、昔は
「よくわからんけどパン食べたら脚気(かっけ)が治った」とか、
「ライムを食べたら壊血病が治った」とか、
食べ物が原因の病気はありました。
「湿度の高い国では、新型コロナの死亡率が低い」
みたいな単純な話の可能性もあります。
とにかく、まだ原因は分かってないんですよ。
BCGの話は、「もしかしたら関係あるかもしれないね」と話題にはなっていますが、まだ具体的な根拠や検証はされていません。
希望は持ちつつも、あまり過度に期待はしない方がいいでしょう。
まとめ
BCGを予防接種した国では、新型コロナウイルスの死亡者数が少ない傾向にあります。
しかし、じゃあBCGが救世主になるかというと、まだ分かりません。
確たるエビデンスは、今のところありません。
バニラアイスと車の話を思い出しましょう。
相関と因果関係は別物です。
コメント