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PISA(国際学習到達度調査)、読解力が8位から15位に低下

PISA(国際学習到達度調査)、読解力が8位から15位に低下時事
PISA(国際学習到達度調査)、読解力が8位から15位に低下
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PISA(国際学習到達度調査)、読解力が8位から15位に低下

OECD(経済協力開発機構)が3年ごとに行っているPISA(国際学習到達度調査)の2018年の調査結果が発表された。
調査には79の国と地域から約60万人の生徒が参加している。

日本の成績は

  • 科学的応用力: 5位
  • 数学的応用力: 6位
  • 読解力: 15位

と比較的上位に収まっている。

しかし、前回(2015年)の調査では

  • 科学的応用力: 2位
  • 数学的応用力: 5位
  • 読解力: 8位

となっていた。

今回(2018年)の調査ではすべての分野で順位を下げている。
とりわけ読解力の低下が著しい。

PISA(国際学習到達度調査)とは?

PISAとは、Programme for International Student Assessmentの略。
日本語では国際学習到達度調査と呼ばれている。

OECD(経済協力開発機構)が主催し、3年ごとに行われている国際的な生徒の学習到達度の調査。
第1回の調査は2000年。
2018年には79の国と地域が参加している。

対象となるのは、15歳3か月以上16歳2か月以下の学校に通う生徒。

日本の場合は高校1年生が対象。
1学年は全国で100万人程度、その0.5%にあたる5000人程度がこのテストに参加している。

国際ルールでは、学力の偏りのないよう無作為に生徒を抽出することになっている。

日本の場合は、このルールに則り生徒を無作為に抽出しているが、中国などでは特定の進学校の生徒に試験を受けさせることで順位を底上げしているのではといわれている。

中国は科学的応用力・数学的応用力・読解力の3つの分野ですべて79か国中の1位となっている。

OECD(経済協力開発機構)とは?

OECDとは、Organisation for Economic Co-operation and Developmentの略。
日本語では経済協力開発機構と呼ばれている。

第2次世界大戦後の1948年、欧州の経済危機を救うためにOEEC(欧州経済協力機構)が発足。
1961年9月、OEEC加盟国に米国およびカナダが加わりOECD(経済協力開発機構)が発足。

現在では日本や韓国などアジアの国も加わり、より広い枠組みで世界の経済や貿易について意見交換が行われる組織となっている。

年1回、閣僚理事会が開かれる。
毎年サミットの1か月前に開かれることからサミットの前哨戦のような位置づけにもなっている。

OECD加盟国

  • イギリス
  • ドイツ
  • フランス
  • イタリア
  • オランダ
  • ベルギー
  • ルクセンブルク
  • フィンランド
  • スウェーデン
  • オーストリア
  • デンマーク
  • スペイン
  • ポルトガル
  • ギリシャ
  • アイルランド
  • チェコ
  • ハンガリー
  • ポーランド
  • スロヴァキア
  • エストニア
  • スロベニア
  • ラトビア
  • アメリカ合衆国
  • カナダ
  • 日本
  • メキシコ
  • オーストラリア
  • ニュージーランド
  • スイス
  • ノルウェー
  • アイスランド
  • トルコ
  • 韓国
  • チリ
  • イスラエル

PISA(国際学習到達度調査)はOECDが主催している。
OECD加盟国35か国に加えて、中国・香港・台湾など非加盟国44を加えて79の国と地域が参加している。

日本の読解力はなぜ下がった?

79か国中の15位ということで世界全体から見れば平均値以上の読解力を持つ日本。

しかし、数字が年々下がってきていることは憂慮するべきかもしれない。

前回調査(2015年)と今回調査(2018年)の結果は以下のようになっている。

  • 科学的応用力: 2位 → 5位
  • 数学的応用力: 5位 → 6位
  • 読解力: 8位 → 15位

文部科学省によれば、「パソコンを使ったコンピューター形式のテスト形式に不慣れなことや、記述式の問題を苦手としていることなどが要因」としている。

科学的応用力・数学的応用力も若干は順位を下げているので「パソコンを使ったコンピューター形式のテスト形式に不慣れ」なことは多少影響しているかもしれない。
しかし、読解力の下げ幅は他のジャンルに比べて著しく大きい。

どうやら日本人は、試験の内容に追加された「インターネットで必要な情報を収集して問題への対処法を記述する」という問題で正答率が低いようだ。

たしかに日本の小中学校の教育では論文やレポートを書く機会はほとんどない。
与えられた情報を処理することに偏重していて、自ら情報収集する能力や文章を書く能力は求められていない。

また、全ての教師がそうだと一律にくくることはできないが、かけ算の順番を逆にすると不正解にするような質の低い教師もいる。
具体的にどこがどうダメなのかを論理的に説明できるのなら構わないが、「教科書にある模範解答と違うから」という理由で×にするのは愚鈍といえるだろう。

つまり、大人でも「なぜそうなのか」を説明できない、読解力や説明能力が乏しい人間はいる。

だから最近の若い者は…

国際的な順位が下がったと聞くと、「だから最近の若い者は…」と言い出す老害が必ず現れる。

実は、日本は過去にも読解力が低い時期があった。
同じくPISAの調査で読解力が2003年に14位、2006年に15位を記録している。

調査対象として試験を受けたのは当時15~16歳の高校1年生。
2003年~2006年に試験を受けた人は現在27~31歳だ。

もしアラサー世代が「だから最近の若い者は…」と言い出したら「お前もな」と教えてあげるといい。

PISA読解力の順位まとめ

  • 2018年: 15位
  • 2015年: 8位
  • 2012年: 4位
  • 2009年: 8位
  • 2006年: 15位
  • 2003年: 14位
  • 2000年: 8位

PISA科学的応用力の順位まとめ

  • 2018年: 5位
  • 2015年: 2位
  • 2012年: 4位
  • 2009年: 5位
  • 2006年: 6位
  • 2003年: 2位
  • 2000年: 2位

PISA数学的応用力の順位まとめ

  • 2018年: 6位
  • 2015年: 5位
  • 2012年: 7位
  • 2009年: 9位
  • 2006年: 10位
  • 2003年: 6位
  • 2000年: 1位

まとめ

試験内容によって結果に多少のブレは生まれるので単年度の結果だけでそこまで深刻に考えなくてもいい。

だけど、特定の試験内容に弱いというのは事実であり、学習方針を見直すきっかけになればいいと思う。

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