noteもやってます。

桜を見る会の変遷。参加者が増え続けるのはなぜ?

桜を見る会の変遷。参加者が増え続けるのはなぜ?時事
桜を見る会の変遷。参加者が増え続けるのはなぜ?
この記事は約8分で読めます。

「桜を見る会」の始まりは「観桜会」

「桜を見る会」の起源は1881年(明治14年)の「観桜会」にあります。

この当時の「観桜会」は皇室主催でした。
江戸から明治に変わり開国されて10数年、諸外国との外交・交流のためのイベントとしてはじまります。
各国の要人・著名人が招かれ、アインシュタインやヘレン・ケラーなども参加したことがあります。

そんな中、日中戦争・第二次世界大戦が勃発、1938年以降は「観桜会」は中止となってしまいます。

「桜を見る会」が復活

1945年(昭和20年)に終戦を迎えます。
それから数年が経った1952年(昭和27年)、「観桜会」は「桜を見る会」と名前を変えて復活します。

このときから主催が皇室ではなく、内閣総理大臣になりました。

現在では、会の目的が「諸外国との交流」から「各界において功績、功労のあった方々を招き日頃の労苦を慰労するため」に変わっています。

「桜を見る会」参加者数の変遷

  • 2001年: 8,000人
  • 2002年: 8,000人
  • 2003年: 8,000人
  • 2004年: 8,000人
  • 2005年: 8,700人
  • 2006年: 11,000人
  • 2007年: 11,000人
  • 2008年: 10,000人
  • 2009年: 11,000人
  • 2010年: 10,000人
  • 2011年: 中止(東日本大震災)
  • 2012年: 中止(北朝鮮によるミサイル発射予告、対応に追われ中止)
  • 2013年: 12,000人
  • 2014年: 14,000人(招待数: 12,800人)
  • 2015年: 15,000人(招待数: 13,600人)
  • 2016年: 16,000人(招待数: 13,600人)
  • 2017年: 16,500人(招待数: 13,900人)
  • 2018年: 17,500人(招待数: 15,900人)
  • 2019年: 18,200人(招待数: 15,400人)

参加者はなぜ増え続ける?

 平成18年4月15日、総理主催の「桜を見る会」が東京都新宿区の新宿御苑で開催され、政財界や文化・芸能、スポーツ界など約11,000人の招待者でにぎわいました。

首相官邸 総理の動き
https://www.kantei.go.jp/jp//koizumiphoto/2006/04/15sakura.html

参加者数は主に首相官邸サイトの広報記事や国会の議事録から抜粋しています。

古いものは「招待者数」と「参加者数」が混在しているかも。

東日本大震災後の混乱期で中止となった2011年と2012年。

3年ぶりに再開された2013年の「桜を見る会」は、おそらく
「『1万人』を招待したら『1万2千人』が参加した」
という状況だと思われます。

招待者には招待状が届き、家族1名までが同行可能となっているようです。
そのため、招待者数よりも参加者数の方が多くなります。

個人的な見解ですが、こういう流れで参加者が増え続けていると思われます。

予算を組む人「前年の参加者が1万人か。1万人分の予算組まなきゃ」
招待状を出す人「1万人分の予算か。1万人に招待状を送らなきゃ」
結果: 招待数よりも多い1万2千人が参加

翌年
予算を組む人「前年の参加者が1万2千人か。1万2千人分の予算組まなきゃ」
招待状を出す人「1万2千人分の予算か。1万2千人に招待状を送らなきゃ」
結果: 招待数よりも多い1万4千人が参加

翌年
予算を組む人「前年の参加者が1万4千人か。1万4千人分の予算組まなきゃ」
招待状を出す人「1万4千人分の予算か。1万4千人に招待状を送らなきゃ」
結果: 招待数よりも多い1万6千人が参加

わたしは「桜を見る会」の関係者ではありません。
そのため、あくまでも想像でしかないのですが、組織内で分業制になっているとこういうことが発生します。

「桜を見る会」の主催者は内閣総理大臣、つまり安倍晋三首相です。
しかし、一般人の年賀状じゃあるまいし、安倍さん本人が1万人分の参加者を選定して1人1人にあて名書きをするわけではありません。

組織で動いているとこういう意味不明なことが往々にして起こります。
いわゆるお役所仕事というやつですね。
結果なんて関係ない、無難に上から言われた仕事をこなしていくだけ。

個々人はまじめに働いていても組織としてみるとアホな行動になってしまう。

パーキンソンの法則

パーキンソンの法則とは、「役人の数は、仕事の量とは無関係に増え続ける」というもの。
1958年、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンの著書『パーキンソンの法則:進歩の追求』で発表されました。

大まかに説明すると
「○○の資料を今日中に作っといて」と言われたら今日中に作ります。
「○○の資料を3日で作って」と言われたら3日かけて作ります。

結局は仕事の量に関係なく、なぜか期限いっぱいまで資料作成に時間がかかってしまいます。
期限が3日後の場合、1日で資料を仕上げて、残りの2日は自由時間のようになることはまずありません。

決してだらだら仕事をしているわけではなく、時間に余裕があると事実確認の為に複数の1次ソースを探して確実に裏取りをしたり、仕事の丁寧さがアップします。
中には「Excelの計算結果が合っているかを電卓を使って確認する」みたいな無駄な作業も生まれがちなのですが、まれにExcelの数式が間違っていることもあるので100%無駄だとは馬鹿にできないのが怖いところです。

このように、期限ぎりぎりまで仕事をしようとするのは人間の基本的な性質に由来するものです。
時間がかかるのは決してサボっているわけではなく、むしろ様々な努力の結果といえます。

そういうわけで、人数を倍にすれば1人あたりの仕事量は半分になるはずですが、作業時間は半分にはならない。
半分の量の仕事を持ち時間いっぱい使ってこなすことになります。

そして、いずれ「忙しい。人手が足りない」と言い出します。
こうして公務員の数はどんどんと増えていきます。

公務員以外でも同じことが発生するのですが、中小企業では「忙しい。人手が足りない」という状態には行きつくのですが、その次のステップが「人を増やす」ではなく「ブラック企業化する」になることが多いでしょう。

パーキンソンの法則・亜種

お金

収入が増えるにしたがい、生活も派手になり支出も比例して増えていくので、いつまでたっても「お金が足りない」という感覚が無くならない。

コンピューター

パソコンは進化し続けているのに、「Excel遅っせえ」、「ゲームのロード時間が長え」みたいな状況はいつまでたっても解消されない。

昔は今のスマホよりもしょぼい性能のコンピューターで
「ロケットを飛ばして人間が月に行って帰ってくる」なんてことをやっていました。

その当時に比べたら今のコンピューターは1万倍くらい進化しているのですが、いまだに「このソフト動きが遅くてイライラする」みたいな場面には出くわします。

「パソコン進化したからこんな新機能も追加できるじゃん(MicrosoftとかAppleとか)」

「新機能のせいで遅くなる」

「パソコン進化。快適になる」

「パソコン進化したからこんな新機能も追加できるじゃん」

という無限ループが続きます。

その他

  • 無駄に会議が増えていく
  • 無駄に仕事が増えていく
  • 無駄に規則が増えていく

あるあるですね。

「桜を見る会」の問題点は2つ

  • 「予算使い過ぎ問題」
  • 「安倍首相に好意的な人ばかり呼ばれる問題」

この2つは別物だと思います。

予算を半分にしても「安倍首相に好意的な人ばかりが招待される」状況は変わらないと思います。
だって、主催者が内閣総理大臣のイベントなんですもの。
わざわざ「反政府主義者の人」なんかをぞろぞろ呼ばないでしょう。

芸能人が参加したりしている点からも分かる通り、ただの人気取りのイベントです。
「公費を使って人気取りとはけしからん」と思うかもしれませんが、お祭りなんてそんなもんです。

民主党政権時代には鳩山由紀夫首相のモノマネタレントなんかが呼ばれていました。
どう考えても「各界において功績、功労のあった人」には当てはまりません。
完全に首相に寄せにいっています。

「盛り上がるから呼んだ」
ただそれだけです。
別にいいと思います。

安倍さんに忖度とか関係なく、誰が政権を取ってもこの辺の事情は変わらないかと。

起源となった「観桜会」は諸外国に向けて社交の場を提供し交流を深めることが目的でした。
「桜を見る会」になってからは国内向けのイベントに変わりはしましたが、社交の場を提供するという基本コンセプトは引き継がれています。

だから、芸能人を呼んで場を盛り上げようとするのは理にかなっていますし、有識者だけでなく有識者が家族を同伴して参加することも許可しています。
つまり「各界において功績、功労のあった人」以外は参加してはいけないと考えること自体に無理があります。

費用はどれくらい?

2019年の「桜を見る会」の支出額は約5500万円。
参加者の1万8千人で割ると、1人あたりのコストは3,000円です。

「桜を見る会」では飲食の提供などもありますが、会場の設営費なども含めると3,000円分の料理等が提供されるわけではありません。

全国から来場する参加者の中には3,000円以上の交通費、場合によっては宿泊費を自己負担しているわけで、「桜を見る会」を「接待」とみなすのには無理があるでしょう。

問題なのは年初の予算案では1,766万円となっていたのが、実際の運営には5,518万円の費用がかかっている点。

予算内で実施できないのは怠慢といえます。
大いに反省してもらいたいです。

まとめ

「桜を見る会」の予算が増え続けているのは、いわゆるお役所仕事や大企業病といわれるやつじゃないですかね。

周囲から見ると
「あほだなー」
と思うんですが、本人は(組織内部の人間は)気づいていなかったりします。

予算使い過ぎ問題は確かにその通りなので、これを機に改善してもらいたいですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました