「ソフトバンクが2兆円の利益を上げているのに法人税を払っていない」
「ソフトバンクに携帯代を払いたくない」
と騒いでいる人がいますが、それ勘違いです。
法人税ゼロで騒がれているのはソフトバンクグループ。
携帯電話の事業をしているのはソフトバンク。
両者は関連会社ではありますが別物です。
ソフトバンク
ソフトバンクは携帯電話の会社です。
2019年3月期のソフトバンクの業績は
- 売上高は3兆7000億円
- 営業利益は7100億円
- 法人税は2000億円
普通ですね。
税金を払っていないという濡れ衣をかけられていますが、2000億円も法人税を納めています。
ソフトバンクグループ
ソフトバンクグループは持株会社。
いろんな会社の株式を持っているだけの会社です。
携帯事業などの実業はしていません。
2019年3月期のソフトバンクグループの業績は
- 売上高は2兆円
- 営業利益は2兆円
- 法人税は50万円
法人税ゼロと騒がれていますが50万円を納めています。
2兆円に対して50万円なんて端数みたいなものなので実質法人税ゼロみたいなものですけどね。
なぜ税金を払わないの?
ソフトバンク(携帯会社)が2000億円も法人税を払っています。
そして、税金を払った後の余ったお金を配当金としてソフトバンクグループが受け取っています。
(ソフトバンクグループだけでなく、一般投資家も株を持っていれば配当金が入ってきます)
言い方を変えると、ソフトバンクグループではなく、ソフトバンク側で源泉徴収をしているようなものです。
税金を払った後の受取金にさらに課税すると2重課税になってしまいます。
益金不算入といって税制上の会計には含めないのはごくあたりまえのことです。
(正確には源泉徴収と益金不算入は別の話なのですが、複雑なのでここでは省略します)
ソフトバンクグループはソフトバンク(携帯電話)以外にも、ヤフー、ソフトバンクホークス、アスクルなど複数の会社を持っています。
ソフトバンク(携帯電話)の例と同じく、ヤフーやソフトバンクホークスなどそれぞれの会社のほうでは法人税をしっかり納めています。
税金を払っていないわけではなく、子会社のほうで支払い済みだったんですね。
ずるをしているわけではないので安心してください。
一般家庭で例えると、
「夫が妻に生活費を渡しても、妻の年収にはカウントされないし、妻の年収が0円なら納税の義務もない」
みたいな感じです。
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