日本上陸時の中心気圧ランキング
順位 | 名前 | 日付 | 中心気圧 (hPa) | 最大風速 (m/s) | 最大瞬間風速 (m/s) |
1 | 第2室戸台風 | 1961年9月16日 | 925 | 66.7 | 84.5 |
2 | 伊勢湾台風 | 1959年9月26日 | 929 | 45.4 | 55.3 |
3 | 1993年 台風13号 | 1993年9月3日 | 930 | 36.5 | 53.9 |
4 | ルース台風 | 1951年10月14日 | 935 | 69.3 | |
5 | 1991年 台風19号 | 1991年9月27日 | 940 | 50 | 60.9 |
5 | 1971年 台風23号 | 1971年8月29日 | 940 | ||
5 | 1965年 台風23号 | 1965年9月10日 | 940 | 69.8 | 77.1 |
5 | 1964年 台風20号 | 1964年9月24日 | 940 | 50.2 | 72.3 |
5 | 1955年 台風22号 | 1955年9月29日 | 940 | ||
5 | 1954年 台風5号 | 1954年8月18日 | 940 | ||
参考 | 室戸台風 | 1934年9月21日 | 911.6 | 60以上 観測器の故障により測定不能 | |
参考 | 枕崎台風 | 1945年9月17日 | 916.3 | 51.3 | 75.5 |
今年 | 2019年 台風15号 | 2019年9月9日 | 960 | 40 | 58.1 |
今年 | 2019年 台風19号 | 2019年9月11日 | 925 | 50 | 70 |
台風の正式な統計は1951年(昭和26年)から。
それ以前の記録は参考値扱い。
死者・行方不明者数ランキング
順位 | 名前 | 日付 | 死者 | 行方不明者 | 死者・行方不明者 |
1 | 伊勢湾台風 | 1959年9月26日 | 4,697 | 401 | 5,098 |
2 | 枕崎台風 | 1945年9月17日 | 2,473 | 1,283 | 3,756 |
3 | 室戸台風 | 1934年9月21日 | 2,702 | 334 | 3,036 |
4 | カスリーン台風 | 1947年9月15日 | 1,077 | 853 | 1,930 |
5 | 洞爺丸台風 | 1954年9月26日 | 1,361 | 400 | 1,761 |
伊勢湾台風(いせわんたいふう)
1959年(昭和34年)の台風15号。
死者・行方不明者は5,098名(死者4,697名、行方不明者401名)
最低気圧895hPa
最大風速75m/s
紀伊半島を中心に全国に大きな傷跡を残した日本史上最悪の台風である。
伊勢湾(愛知県・三重県)の被害が特に大きかったことから伊勢湾台風と呼ばれている。
室戸台風、枕崎台風とならび昭和3大台風の1つ。
これまで経験したことが無い未曾有の災害を教訓とし、伊勢湾台風の2年後には災害対策基本法が制定された。
災害対策基本法とは防災計画や災害発生時の措置について定めた法律である。
上陸前の太平洋上では中心気圧が895hPaまで成長し、日本上陸時の中心気圧は929hPaだった。
(気圧は数字が小さいほど台風の威力は大きい。日本に近づく(陸地に近づく)と少し弱くなるのが普通)
暴風域は2,500kmにも及び、日本列島を丸ごと飲み込むほどの広範囲で暴風雨が吹き荒れた。
(札幌から那覇までの直線距離が2249km)
伊勢湾台風が発生した1959年当時は、1934年の室戸台風で記録した3.1mの高潮が観測史上最高値。
しかし、低気圧と強風の影響により海面が3.89mも上昇、当時の記録を塗り替える高潮が発生した。
それに対して、伊勢湾の海岸堤防の高さは3.38mだった。
想定外の高潮により海沿いの低地は壊滅的な被害を受けた。
名古屋市の南部地域は江戸時代に海を干拓してできた土地であり、海抜マイナス3メートル程度のエリアが広がっていた。
そのため、台風による高潮で堤防が決壊、いったん水が入り込むと海抜ゼロメートル地帯は全滅。
決壊した堤防を修復、ポンプによる排水で土地が復旧するまでに半年を要した。
枕崎台風(まくらざきたいふう)
1945年(昭和20年)9月17日
死者・行方不明者は3,756名(死者2,473名、行方不明者1,283名)
最低気圧916.1hPa
最大風速51.3m/s、最大瞬間風速75.5m/s
1945年、鹿児島県枕崎市に上陸した大型の台風。
室戸台風、伊勢湾台風とならび昭和3大台風の1つ。
1945年8月15日終戦、その約1か月後に発生し日本を襲った台風である。
戦後間もなくのことであり物資も情報も不足しており十分な対策を取ることができなかったことから、各地で大きな被害を出した。
特に広島では2,000名以上の死者・行方不明者を出すなど、原爆による傷跡に追い打ちをかけた。
室戸台風(むろとたいふう)
1934年(昭和9年)
死者・行方不明者は3,036名(死者2,702名、行方不明者334名)
最低気圧911.6hPa
最大風速60m/s
1934年(昭和9年)、高知県室戸岬に上陸、関西を中心に猛威を振るった大型の台風。
伊勢湾台風、枕崎台風とならび昭和3大台風の1つ。
本土上陸時の中心気圧911.6hPaは日本史上最高値。
想定外の強風により風速計が故障、正確な風速が測定できない程であった。
1934年(昭和9年)9月21日午前5時頃に高知県室戸岬に上陸、同日午前8時頃に大阪に上陸した。
朝8時という登校時刻には強風が猛威を振るい、大阪で180校480棟の木造校舎が倒壊、多くの児童や送迎のため訪れていた保護者が亡くなった。
大阪市内の小学校だけで267名に及ぶ死者を出した。
京都においても神社仏閣など数多くの木造建築が倒壊するなど被害をもたらした。
狩野川台風(かのがわたいふう)
1958年(昭和33年)の台風22号。
死者・行方不明者は1,269名(死者888人、行方不明者381人)。
最低気圧は877hPa
最大風速は75m/s
1958年9月27日に神奈川県に上陸、静岡県伊豆半島を中心に関東・東海地方で猛威を振るった大型の台風である。
日本上陸時には中心気圧は960hPaであったが、
上陸前の太平洋上では中心気圧877hPa、最大風速100mまで発達し、当時の世界記録となる超大型の台風だった。
日本上陸時には台風としての規模はそこまで大きなものではなかったが秋雨前線と重なり大量の雨を降らせた。
1時間雨量が120mm、総雨量は753mmに及んだ。
狩野川では鉄砲水や土石流が発生し高さ12mにもおよぶ大洪水が発生。
避難所となっていた修善寺中学校が避難者もろとも流され多くの命が犠牲となった。
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