マルドゥク神:古代メソポタミアの最高神と世界創造

この記事は約2分で読めます。

マルドゥク神:古代メソポタミアの最高神と世界創造

マルドゥク神の起源と崇拝

マルドゥクは、バビロン第1王朝時代にバビロンの都市神として崇拝され、メソポタミアの神々の中で最高神の地位にあった。シュメール起源の神々アヌ、エンリル、エンキによって、マルドゥクに神々の主権と地上の支配権が授与されたとされる。ハンムラビ王の治世下でバビロンが繁栄すると、マルドゥクもメソポタミアの最高神として祭られるようになった。

『エヌマ・エリシュ』と世界創造神話

『エヌマ・エリシュ』は、マルドゥクが最高神になる過程を語るバビロニアの世界創造神話である。この神話では、原初的な水の全体から最初の神々アプスーとティアマトが生まれ、後にマルドゥクがティアマトを倒し、その死体から天地を創造したとされる。マルドゥクは天体宇宙の組織や時間の割り振りを定め、人類を創造するためにキングの血を用いた。

エリアーデの解釈と新年の祭

宗教学者エリアーデは、『エヌマ・エリシュ』を陰気な宇宙創造論と悲観的な人間論を表していると解釈している。マルドゥク神と新年の祭では、王がマルドゥクに扮し、神々の戦いを演じる儀礼が行われた。マルドゥクは後にエンリルと一体の神とされ、「ベル・マルドゥク」と呼ばれるようになった。

このように、マルドゥク神は古代バビロニアの信仰と文化において中心的な役割を果たし、その神話は後世にも大きな影響を与えています。彼の物語は、古代メソポタミアの宗教観と世界観を理解する上で不可欠な要素です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました