バナナやイチゴの缶詰がない理由とは?

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日本では見かけないフルーツの缶詰

日本では、パイナップルや桃、オレンジなどの缶詰はよく見かけますが、バナナやイチゴ、メロンなどの缶詰はほとんど見かけません。同じフルーツなのに、なぜ缶詰にするものとしないものがあるのでしょうか?

缶詰の製造工程が関係している

実は、フルーツの缶詰にするかどうかは、缶詰の製造工程に関係があります。缶詰は長期保存のために加熱殺菌をする必要がありますが、この加熱処理によってフルーツの品質が変わってしまうことがあります。

酸味が強いフルーツは缶詰に向いている

酸味が強いフルーツは、低温・短時間で加熱殺菌ができるため、缶詰にするのに向いています。酸味の強いパイナップルは、缶詰でなくてもそのまま焼いて食べたり、酢豚に入れて加熱して食べたりしますよね。酸味が強いと、加熱しても味や色があまり変わりません。

酸味が弱いフルーツは缶詰に向かない

一方、酸味が弱いフルーツは、高温・長時間で加熱殺菌をしなければならないため、缶詰にするのに向かないのです。酸味が弱いと、加熱すると味や色が劣化してしまいます。例えば、バナナやメロンは、加熱するとボソボソになったり、焼き芋のような匂いになったりします。イチゴは、加熱すると赤い色素が溶け出してジャムのようになります。これらのフルーツは、生のまま食べるのが一番美味しいですよね。

日本ではバナナの缶詰の需要はない

もう一つの理由は、日本では缶詰の需要がないということです。缶詰は本来、長期保存を目的にしていますが、今の日本では一年中手に入る果物が多いです。バナナやイチゴなどの果物は、輸入なども含めて常に食べられる状態にあります。そのため、わざわざ缶詰にして保存する必要がないのです。缶詰にすると、味や見た目が損なわれることもありますから、生のまま食べる方が良いという人が多いでしょう。

海外では販売されている

日本では見かけないフルーツの缶詰ですが、実は海外では販売されている国もあります。技術的には缶詰にすることは可能ですが、味覚の問題で日本では売られていないのです。例えば、中国ではイチゴの缶詰が販売されていますが、これは柔らかくジャムのような味わいです。タイではバナナの缶詰が販売されていますが、これはバナナの果肉の色が生とは違い、味や食感も生鮮バナナのイメージとは程遠いものです。特に珍しいのはスイカの缶詰でしょう。スイカを缶詰にするという発想が日本人にとってはかなり意外に感じますが、スイカのみずみずしさは失われてしまうため、生のスイカとはだいぶ違うものになっているようです。

まとめ

バナナやイチゴなどの缶詰がない理由は、缶詰の製造工程と日本の需要に関係がある。
酸味が弱いフルーツは、加熱殺菌によって味や色が変わってしまうため、缶詰に向かない。
日本では一年中手に入る果物は、缶詰にする必要がないため、需要がない。
海外では、イチゴやバナナやスイカなどの缶詰が販売されている国もあるが、味覚の問題で日本では売られていない。

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