ラガシュ：シュメール文明の重要な遺跡

ラガシュは、メソポタミア文明におけるシュメール人が建設した都市国家の遺跡の一つです。ウルクやウルと並ぶこの重要な遺跡は、現在のイラク、ティグリス川下流とユーフラテス川下流の間に位置しています。

1877年にフランス人によって発掘されたラガシュでは、シュメール語の楔形文字で書かれた王の碑文や行政経済文書が多数発見されました。これらの発見により、シュメール人の存在が確認され、彼らの歴史に新たな光が当てられました。

ニンギルス神をまつる神殿を中心に、複数の地区から成る都市国家であり、紀元前2500年頃に始まる王の系統表が残されています。

ラガシュは周辺の都市国家との抗争を繰り返し、一時期は滅亡しましたが、アッカド王朝の衰退後に再び有力な都市国家として繁栄しました。特に紀元前22世紀頃のクデア王の時代には、多くの石像が作られ、その一部はルーブル美術館に所蔵されています。

ラガシュの遺跡は、シュメール文明の理解に不可欠なものであり、古代メソポタミアの歴史を今に伝える貴重な資料となっています。