肺気胸:原因と治療法
肺気胸とは、肺に穴が開き、空気が漏れ出て肺がしぼむ病気です。この状態は胸痛、咳、息切れなどの症状を引き起こします。穴が開く主な原因は、肺の表面にできる「のう胞」(ブラ)が破れることですが、ブラができる理由や破れる理由はまだ明確には分かっていません。
発生の傾向
若くて背が高く痩せた男性に多い
60歳を過ぎると肺気腫の増加に伴い、気胸の発生も増える
治療法
- 安静:軽症の場合、安静だけで改善することが多い
- 胸腔ドレナージ:進行した気胸では、空気を抜く(脱気)や細い管を留置する
- 手術:根治的な治療で、原因となるブラを切除する
再発率
安静や胸腔ドレナージのみでは約50%が再発
手術後も5~10%が再発する可能性がある
手術が必要な状況
- 安静や胸腔ドレナージで改善しない場合
- 出血がある場合
- 両方の肺に同時に気胸が起こった場合
- 再発を繰り返す場合
- 初めての気胸でも重症な場合
手術方法
胸腔鏡手術が主流
全身麻酔下で胸に小さな切開を3箇所行い、カメラと専用の器具を用いてブラを切除
特殊な気胸
女性に起こる月経随伴性気胸は、子宮内膜症が原因と考えられる
通常の気胸とは異なる治療法が必要
気胸は再発しやすい病気ですが、適切な治療法を選択することで管理が可能です。気胸の症状がある場合は、専門の医療機関での診察をお勧めします。
コメント