今上天皇とは?
「今上天皇」とは、「現在在位している天皇」を意味する言葉です。
「大行天皇」の呼称
天皇が崩御(死去)された後、新たな追号(諡号(しごう)、たとえば「昭和」など)が贈られるまでの間、その天皇は「大行天皇(たいこうてんのう)」と呼称されます。
「今上」の敬称
「今上」あるいは「当今」という表現は、通常、当代の天皇を敬称を伴う呼称として用いられます。しかしながら、実際の日常会話ではあまり使用されず、一般的には「天皇陛下」と呼ばれることが多いです。
ただし、歴史書や百科事典など、歴代の天皇と併記する場合には、当然、今上天皇という表現が使用されます。
諱(いみな)の使用について
今上天皇の諱(本名)を使用することは不敬とされます。ただし、論文著者としての名前や、歴代の他の天皇や他国の元首との比較、海外報道の翻訳、そして法的な議論においては、必要最低限においては諱を使用する必要があります。本記事でも、必要な箇所では諱を記します。
元号の使用について
現在使用中の元号は、実質的には追号(亡くなった後の名前)となっています。そのため、今上天皇や存命の上皇を指して元号の名前で呼ぶことは、故人扱いとなり、マナー上は避けるべきです。
西洋圏での表記
西洋圏では、しばしば「kinjō Tennō」と表記されますが、一般的な君主の表記に従い「HM(またはHIM) The Emperor (of Japan)」とも称されます。現在の君主に対しては「The」がつけられる慣習があり、これが退位または崩御した天皇と異なる点です。ここでの「HM」は「His Majesty(女性天皇の場合はHer Majesty、HIMのIはImperialを示す)」の略で、「陛下(皇室の陛下)」を示します。
現在の今上天皇
現在の今上天皇は、令和元年(2019年)5月1日に即位した、第126代・徳仁天皇です。
まとめ
一般人でも死ぬと戒名をつけたりするように、天皇の場合は死後に諡号(しごう)がつけられます。
原則として元号が諡号として流用されます。
(慣習として、たぶん令和天皇という諡号になるだろうなというだけで、令和天皇という諡号が現時点で決定されているわけではない)
そのため、現時点では令和天皇というものは存在せず、現在の天皇が亡くなるとそのとき初めて「令和天皇」というものが誕生します。
じゃあ現在の天皇のことは何て呼べばいいの?ってなるんですが、そのときの呼び名が「今上天皇」です。
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