被告は「寛大な処分に感謝」と涙
「頂き女子りりちゃん」から購入したマニュアルを使って男性から現金をだまし取ったとして詐欺の罪に問われた女子大学生・家田美空被告(21)に対し、名古屋地裁は12月15日、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。判決後、家田被告は「寛大な処分にしてもらえたと思っています」と話し、涙を流しました。
被告は2人の男性から合計1065万円をだまし取った
家田被告は今年3月から5月にかけて、「村上かな」という偽名を名乗り、自分に好意を寄せた2人の男性に対し、「アダルトビデオの出演を免れるために違約金として300万円必要」などとうその話をして、現金合わせて1065万円をだまし取りました。家田被告は、これまでの裁判で、起訴内容を認め、検察側は、「『頂き女子りりちゃん』こと渡辺真衣被告が販売していたマニュアルを購入し、参考にした」などと指摘しました。
被告は「頂き女子」をやめたいと話した
家田被告は、メ~テレの記者の接見に2回応じ、示談が成立しているという被害者の男性について「心の“見えない傷”は難しいですが、お金に関しては慰謝料もお渡ししたことで、目に見える傷は回復というか…できたと思っています」と話しました。また、「頂き女子」としての自分の行為については「お金をもらうときにそういう関係を示唆されるというか。でも500万円をいただいているなら相殺されていいかなと、その時は思っていました」と述べました。家田被告は、「頂き女子」を始めた経緯を質問すると「自分で社会に出た後、SNSなどで発信したい」と話しました。
裁判長は「今回に限り社会内での更生の機会を設ける余地がある」と判断
裁判では、裁判長は「自ら1人二役を演じるなど計画的かつ巧妙である」「自己のおこないが詐欺にあたること自体を認識できなかったとは到底考えがたい」と指摘しました。一方で、被害者と示談が成立していることを「相当程度考慮する必要がある」などとして、「法律上付しうる最も長い執行猶予期間を定め、今回に限り社会内での更生の機会を設ける余地がある」として、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。
被告は「被害者に謝罪したい」と話した
判決後、拘置所から出てきた家田被告は、記者からの質問に対し「被害者にごめんなさいと謝罪したいです」と話しました。家田被告に「お金を渡したことがある」という男性が裁判を見に来ていました。「やっぱり彼女が苦しんでいたり、AVに出るのはやめてほしかったり、本当に自分も好きだったので、そういうことをやってほしくない気持ちからお金は出した」と話しました。
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