サンタクロースは実在する?

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サンタクロースの起源と伝説

サンタクロースは大昔のトルコの聖ニコラウスという司教が起源といわれています。彼は貧しい人や弱者を助けたという数多くの伝説があります。中でも有名なのは、貧しさのあまりに娘を売らなければならなくなった一家に、真夜中に煙突から金貨を投げ入れたという話です。この話によって、サンタクロースが煙突からプレゼントを持ってやってくるというストーリーになったといわれています。

サンタクロースの存在を信じる話

ということは、現在はもう亡くなっているので現存しないということになりますが、そんな夢のない話じゃなく! ここはひとつ、ニューヨークのある新聞社と女の子のサンタクロースにまつわる実話を紹介します。

ある日、「サンタクロースはいるのですか?」という8歳の女の子からの手紙が新聞社に届きました。女の子は友達からサンタクロースの存在を否定されたといいます。その返事を、新聞社は社説として掲載しました。

「それは妖精をいないと言っているようなもの。目に見えないからといって、存在しないとは限らない。サンタクロースが見えないからといって、いないということにはならないのです。サンタクロースは永遠に生き続け、これからもずっと子供の心を喜ばせるでしょう。」と、「サンタクロースは確かにいる」として発表。そして、これは長く語り継がれる話になりました。

とてもアメリカらしい、ユーモアにあふれた素敵なストーリーですよね。その他にも、フィンランドのサンタクロース村に手紙を出すとサンタクロースから返事がもらえるなど、世界中の信じる人々の心の中にサンタクロースは存在するようです。

サンタクロースのソリとトナカイ

サンタクロースはクリスマスにトナカイの引くソリに乗って空を飛び、プレゼントを配りにくるイメージがありますよね。では、なぜトナカイなのか? その理由や由来について解説していきます。

トナカイがサンタのソリを引く理由

トナカイがサンタのソリを引いている理由については、サンタの発祥が北欧などの寒い国であることが由来となっています。サンタ自身も厚手の生地でできた服を着込んでしっかりと防寒しているように、サンタ=雪国というイメージです。そして、北欧の地には実際にトナカイにソリを引かせて生活をする民族が住んでいます。

北欧にいるトナカイと暮らす民族

北欧にはスカンディナビア半島を中心にして暮らしている「サーミ人」と呼ばれる先住民族がいます。手先が非常に器用なことで知られ錫を使った手工芸細工などを行っていますが、古くは日本のアイヌ民族との交流もあったそうです。

そして、サーミ人は一年のほとんどが雪に閉ざされている場所で生活をしており、トナカイなどの動物と一緒に暮らしています。実際に、サーミ人は移動をする時に荷物をソリに乗せてトナカイにソリを引かせて長距離の移動をしています。

そのため、日本ではソリを引く動物は「犬」のイメージですが、北欧などの国々ではソリを引く動物として「トナカイ」のイメージもあるのです。先ほども解説したように、サンタの発祥が北欧だと考えられていることから、ソリを引く動物としてトナカイが選ばれたのは自然な流れだったのです。

トナカイは角を使って空を飛ぶ?

トナカイは身体も大きく力強い動物のため、実際に重たいソリを引く動物には適しています。本気で走ると時速80kmを超えることもあり、日本人が考えている以上に屈強な動物なんですね。

また、昔のアメリカ人は、北欧に住むサーミ人は魔法が使える人種だと考えていました。そして、トナカイの特徴である巨大な角が翼変わりとなり、空を飛べるとも考えられていたのです。「サーミ人=魔法使い」ということから、お供のトナカイも魔法によって空が飛べると考えられても不思議ではないですよね。

そのため、プレゼントを配るサンタがトナカイの引くソリに乗って空を飛ぶことも連想されたのかもしれません。

サンタのソリ=トナカイを定着させた本がある

最初にサンタのソリをトナカイが引く姿が書かれたのは「聖ニコラスの訪問」という英語の詩でした。

「聖ニコラウス」とはサンタクロースのモデルとなった人物です。「聖ニコラウスの訪問」はクラーク・ムーアによって発表された英語の詩であり、1912年には書籍化もされています。近代のクリスマスとサンタクロースのイメージを広く定着させた本として知られており、現在もアメリカではクリスマスシーズンになると朗読されているそうです。

現在は「サンタクロースがきた」というタイトルになっていて、物語の中ではクリスマス前日の夜に、子どもたちの父親がトナカイの引くソリに乗ったサンタを目撃するシーンが登場します。この本に登場するサンタクロースのイメージが定番化し、すっかりサンタクロースのソリはトナカイの引くものというイメージが定着したのです。

国によってはトナカイが登場しない?

世界のほとんどで「サンタクロースのソリはトナカイが引くもの」となっていますが、国によってはトナカイは登場しません。例えば、南半球・オーストラリアのサンタといえば、夏服や水着を着ており、従来のサンタのイメージとはかなりかけ離れています。

北半球の国々ではクリスマスは冬の行事ですが、南半球の位置するオーストラリアではクリスマスといえば夏の行事なのです。

そして、そこでサンタはソリではなく、サーフボードを使って波に乗ってやってくるものだと考えられているそうです。サンタがサーフボードに乗っている姿は、日本ではあまり見られない光景ですよね。

ヨーロッパでも国や地域によってはトナカイの引くソリではなく、空飛ぶ馬車でやってくるという言い伝えもあります。また、馬車などではなく、空飛ぶ馬に乗ってサンタがやってくるという国もあり、イメージは地域によってそれぞれ違うんですね。

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