台風19号では多摩川が氾濫。
多摩川近隣のマンション1階に住む男性が部屋の中で水没するなど、死者を出すほどの被害だった。
「二子玉川の環境と安全を考える会」とは?
「二子玉川の環境と安全を考える会」という市民団体が、景観が悪くなる、治安が悪くなるなどの理由で堤防の建設に反対をしていました。
「二子玉川の環境と安全を考える会」はWebサイトを持っていたようですが現在は閉鎖中のようです。
本家サイトは閉鎖中ですが、megalodonという魚拓サービスにデータが残っていました。
(魚拓サービスというのは古いサイトを保管してくれるWeb上の図書館のようなものです)
今、二子玉川南地区に堤防が造られようとしています。
国土交通省は住民の生命と安全を守るために造るのだと主張していますが、本当にそんな高い堤防が必要なのでしょうか。この計画について必ずしも正確な情報が皆様に伝わっているとは思えません。堤防が造られることにより大変貴重な自然環境が破壊されたり、住民の目線が遮られることで無法地帯化され、ゴミの投棄など様々な問題が発生することが考えられます。
【魚拓】二子玉川の環境と安全を考える会- 2008年9月2日 23:24 - ウェブ魚拓
多摩川氾濫により、堤防建設反対派が「やり玉にあがることを恐れてサイトを閉鎖・逃亡した」という意見も出回っています。
しかし、実際の所はOCNの個人向けホームページサービスが2015年2月28日をもって終了したのに合わせて「二子玉川の環境と安全を考える会」のサイトも閲覧できなくなっただけのようです。
(「二子玉川の環境と安全を考える会」のサイトはOCNサーバー上で公開されていた)
「噂の東京マガジン」というTBSの番組で2009年に二子玉川の堤防建設について取材をした際には
「100年に一度の洪水に備えるという説明に納得できない」
「土嚢を積めばいい」
「堤防の上から家の中をのぞかれる。プライバシーの侵害だ」
のような声が堤防建設反対派から上がっていたようです。
「二子玉川の環境と安全を考える会」の活動履歴
国土交通省関東地方整備局のサイトで「二子玉川堤防整備におけるこれまでの住民説明等主な経緯」という資料を見つけました。
行政としては「二子玉川の環境と安全を考える会」以外への住民説明会も行っていたようですが、特に「二子玉川の環境と安全を考える会」の堤防建設反対派を説得することにかなりの労力を強いられているように見えます。
資料で確認できるだけでも14回の意見交換会が開かれています。
特に平成22年(2010年)に堤防建設反対派によって堤防整備の工事を差し止める仮処分命令の申し立てがあり、計画が約2年間ストップしてしまったようです。
- 平成20年3月2日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成20年4月21日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成20年5月12日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成20年6月26日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成20年7月8日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成20年8月29日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成21年5月9日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成21年8月19日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成22年1月29日 二子玉川南地区堤防整備に関する工事差止仮処分命令申立書の提出
- 平成23年11月24日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成24年1月31日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成24年2月28日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成24年3月27日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成24年9月10日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
- 平成24年11月6日 「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
上記は国土交通省の資料からの抜粋なので
「二子玉川の環境と安全を考える会」との意見交換
とあるのは、国交省と「二子玉川の環境と安全を考える会」が話し合いをしたということです。
http://www.ktr.mlit.go.jp/keihin/keihin00403.html二子玉川堤防整備におけるこれまでの住民説明等主な経緯[PDF:57KB]
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000071359.pdf
無堤部解消プロジェクト
「無堤部解消プロジェクト」とは、国土交通省関東地方整備局が進めている二子玉川の堤防を整備する計画です。
「堤防建設プロジェクト」ではなく「無堤部解消プロジェクト」となっているのがポイントです。
多摩川自体には堤防があります。
しかし、堤防建設反対派の活動により二子玉川の一部だけまともに堤防を造ることができず、「無堤部」ができてしまっています。
「二子玉川の環境と安全を考える会」、その後
元、二子玉川の環境と安全を考える会のメンバーです
もう洪水なんて起きないから批判やめろ
ネットからくる引きこもりウザい帰れ
元、二子玉川の環境と安全を考える会のメンバーですもう洪水なんて起きないから批判やめろネットからくる引きこもりウザい帰れ
本物の「二子玉川の環境と安全を考える会」メンバーかどうかは真偽不明ですが、はてなブログのアノニマスダイアリーにこのような書き込みがありました。
堤防建設反対は政治がらみ?
「二子玉川東第二地区第一種市街地再開発事業に関する陳情」(2009年12月15日付)を東京都議会議長に提出した。
(中略)
陳情は二子玉川東地区住民まちづくり協議会会長・にこたまの環境を守る会事務局長・二子玉川の環境と安全を取り戻す会代表の連名で作成され、1138筆の署名を集めた。陳情は民主党や日本共産党に好意的に受け止められたが、自民党と公明党の主張で継続審査となってしまった。
【魚拓】東急不動産だまし売り裁判 : 住民提案を無視した二子玉川ライズ2期事業- 2019年10月15日 12:59 - ウェブ魚拓
「二子玉川の環境と安全を考える会」と「二子玉川の環境と安全を取り戻す会」
おそらく同じ団体だと思われます。
2009年には、二子玉川の築堤に限定するものではないのですが、二子玉川の再開発に反対する人たちが署名活動等を行っていたようです。
陳情書は「まちづくり協議会会長・にこたまの環境を守る会事務局長・二子玉川の環境と安全を取り戻す会代表」の連名で提出され、民主党や日本共産党に好意的に受け止められたとあります。
2009年といえば民主党が「八ッ場ダムの建設中止」を公約に掲げて選挙を戦い、政権についた年です。
「堤防の建設反対」と「ダムの建設反対」
「二子玉川の環境と安全を取り戻す会」と「民主党」
もしかすると、何か関係があるのでしょうか?
たまたま「二子玉川の環境と安全を取り戻す会」と「民主党」が同じような思想を持っていただけなのか、何か繋がりがある団体なのか、真相が気になります。
蓮舫さんが二子玉川を視察、「優先順位が違う」
9年前の蓮舫さん
「二子玉川なんて治水やる必要ないじゃん」この話、早く終わらせましょう。これは、現実的な話だと本当にお考えでしょうか。
二子玉川沿いを視察に行かせていただきましたけれども…
住宅、人口密集地だからやりたいという思いはわかるんですが、優先順位が違うと私は思うんですが pic.twitter.com/GVmidV9BZI
— ねこおぢ3 (@necoodi3) October 15, 2019
2010年ごろの映像。
蓮舫さんは二子玉川を視察したうえで
「優先順位が違う」(堤防を造らなくていい)という趣旨の発言をしていますね。
もしやとは思っていましたがこの件には民主党が一枚噛んでいたようです。
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