ひやむぎ、そうめん、うどんの違いとは?

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夏に涼しくておいしい麺類といえば、ひやむぎ、そうめん、うどんが人気ですね。でも、これらの麺はどうやって作られているのでしょうか?また、どこが違うのでしょうか?
原材料が全く同じであるひやむぎ、そうめん、うどんの3つの麺について、その違いをまとめてみました。

麺の太さの違い

ひやむぎ、そうめん、うどんを分類する一つの指標となるのが「麺の太さ」です。日本農林規格(JAS)の乾めん類品質表示基準では、機械式乾麺の場合、麺の太さが直径1.3mm未満はそうめん、直径1.3mm〜1.7mm未満はひやむぎ、直径1.7mm以上はうどんと定められています。手延べの場合は、そうめんもひやむぎも直径1.7mm未満で良いとされています。生麺やゆで麺に関しては、このような基準はないため、一般消費者に誤認されない範囲で自由に名称をつけることができます。これらの規格は消費者保護のための法律に則ったものであるため、表示項目に違反があれば国から改善の命令や罰則を受けることがあります。

JASの規格

機械式乾麺

そうめん:直径1.3mm未満
ひやむぎ:直径1.3mm〜1.7mm未満
うどん:直径1.7mm以上

手延べ乾麺

そうめん・ひやむぎ:直径1.7mm未満
うどん:直径1.7mm以上

麺の製造工程の違い

製造工程については、ひやむぎとうどんは一緒ですが、そうめんだけが少し特殊な作り方をしています。そうめんは小麦粉と食塩水で作った生地に、油を塗って巻き取りながら細く伸ばして麺にしていきます。いわゆる「手延べ麺」とよばれ、細く伸ばした後は「門干(かどほし)」といって棒に吊るして乾燥・熟成させていきます。これらの工程は地域やメーカーによって少しずつ違うこともあり、油を全く使わない三輪そうめんや島原そうめんもあります。また、江戸時代には「そうめん師」と呼ばれるそうめんを作る職人を指す言葉も存在していました。

一方で、ひやむぎとうどんは蕎麦と同じように、生地を平らに延ばして折りたたんでから包丁で細く切ります。このことからひやむぎはかつて「切麦(きりむぎ)」とも呼ばれていたそうです。この違いは麺の断面の違いとしてあらわれていて、手延べ麺の場合は断面が丸くなり、包丁切りの場合は断面が四角くなります。また、「切麦」を水にさらして冷やして食べるものを「冷麦(ひやむぎ)」、熱いまま食べるものを「熱麦(あつむぎ)」とよんで区別していたとも言われています。

製造工程の違い

そうめん

生地を巻き取りながら細く伸ばしていく「手延べ式」

ひやむぎ、うどん

生地を平らに延ばしてから畳んで切る「包丁切り」

麺の味の違い

原料は同じでも麺の太さによって実は味が変わります。
特殊な機械で分析をすると、うどん>ひやむぎ>そうめんの順で感じる甘みが違います。
これは麺が細いほど茹でた時にデンプン(甘味成分)が流れ出てしまうため、最も細いそうめんは甘みが低くなってしまいます。

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