ホモ牛乳とノンホモ牛乳の違いと特徴

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ホモ牛乳とは

ホモ牛乳とは、生乳中の脂肪球(乳脂肪)をホモジナイザーという機械で細かく均一にすることで、牛乳の中に均等に分散させた牛乳のことです。殺菌方法に関係なく、ほとんどのスーパーで見かける牛乳はホモ牛乳です。ホモ牛乳のメリットは、脂肪球が小さくなることで消化吸収が良くなり、牛乳の白さやコクが増すことです。また、脂肪球が浮いてこないので、クリームラインができず、保存性も高くなります。

ノンホモ牛乳とは

ノンホモ牛乳とは、生乳中の脂肪球に対して何も処理せず、そのまま殺菌した牛乳のことです。ノンホモ牛乳は、より生乳に近い味わいで、牛乳の風味や栄養素が損なわれにくいという特徴があります。しかし、ノンホモ牛乳は、脂肪球が大小さまざまで、放置すると上層部にクリームが浮いてきます。そのため、飲む前によく振って混ぜる必要があります。また、ノンホモ牛乳は、ホモ牛乳に比べて流通量が少なく、地域によっては入手しにくい場合があります。

ホモ牛乳とノンホモ牛乳の味の違い

人間の脳は、乳脂肪=甘み・コク=美味しさと捉えます。乳脂肪が多い方が甘くコクがあって美味しいと感じます。ということは、ノンホモ牛乳を買ってきて、冷蔵庫でしばらく置いておいて、わざとクリームラインを形成させたうえで、その部分を飲めば、より甘み・コクが出て美味しいということになります。しかし、これはあくまで1杯目に限っての話です。なぜなら、1リットルの牛乳1本に入っている乳脂肪が例えば3.4%とすると、それは牛乳1本全部の中の乳脂肪が3.4%ということで、クリームラインに乳脂肪が集中してしまっているということは、それ以外の部分は乳脂肪が少ない(=脱脂乳)ということになります。最初の1杯目は確かに甘みとコクが強くて美味しいですが、その分2杯目以降は甘み・コクが少なくなるということです。それに対してホモ牛乳だと、牛乳中に乳脂肪が均一に分散されているので、コップに1杯目であろうと最後の一口であろうと全部均一に3.4%、同じ味わいで楽しめます。つまり、ホモ牛乳とノンホモ牛乳の味の違いは、乳脂肪の分布の違いによるもので、乳脂肪の量自体は同じなのです。

パスチャライズ牛乳とは

パスチャライズ牛乳とは、生乳の風味をなるべく損なわず、有用な菌を残す温度で殺菌された牛乳のことです。国際酪農連盟(IDF)の定義では、63℃ 30分間(バッチ式)・65℃ 30分間(連続式)・72℃ 15秒間の3通りの方法で殺菌された牛乳がパスチャライズ牛乳とされています。120~150℃で殺菌される超高温殺菌牛乳と違い、タンパク質が熱変性せず、胃の中の消化酵素により固まるので、お腹の中でゆっくりと消化されます。そのため、消化にやさしく、栄養吸収が効率的な点が特徴です。パスチャライズ牛乳は、ホモ牛乳とノンホモ牛乳の両方に存在します。殺菌方法と均質化の有無は別の要素です。

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