牛乳はなぜ白いのか
牛乳は水は透明ですが、白く見えるのはなぜでしょうか。それは、牛乳に含まれる栄養素である乳脂肪とカゼインというたんぱく質の構造体が、光を乱反射するからです。乳脂肪とカゼインは、微細な粒子として牛乳の中に分散しており、これらの粒子が光を散乱させることで、牛乳は白く光って見えるのです。
牛乳を飲むと太るのか
牛乳を飲むと太るというイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。牛乳はコップ1杯(200ml)で約120kcalのエネルギーがありますが、これは女性が1日に必要とするエネルギーの約7%に相当します。他の食品に比べても脂肪分は多くなく、むしろビタミンやミネラルなどの栄養素がバランスよく含まれています。特にカルシウムは、コップ1杯で1日の必要量の38%を摂取できます。カルシウムは、骨や歯の形成に必要なだけでなく、筋肉や神経の働きにも関係しています。また、カルシウムは脂肪の蓄積を抑える効果もあると言われています。つまり、牛乳は少ないエネルギーで大切な栄養素を摂れる食品であり、賢いダイエットに欠かせません。
牛乳がカルシウムの摂取に良い理由
牛乳がカルシウムの摂取に良いと言われるのは、一つの食品でのカルシウム量が多く、吸収率が高いからです。牛乳に含まれるカルシウムは、小魚や野菜類に比べて約2倍の吸収率を持ちます。これは、牛乳中の乳糖という糖質が、カルシウムの吸収を助けるからです。乳糖は、腸内で乳酸に分解され、その乳酸が腸の壁を柔らかくして、カルシウムの通り道を広げるのです。また、乳糖は、カルシウムと結合して腸内で沈殿するのを防ぎます。牛乳は、調理の手間なく手軽に飲めるので、毎日のカルシウム補給に最適です。
牛乳の飲み時
牛乳はいつ飲んでも栄養価は変わりませんが、飲むタイミングによって効果が異なります。朝飲む牛乳は、目覚めを促し、一日の活力を与えてくれます。昼飲む牛乳は、気分をリフレッシュし、疲労回復に役立ちます。おすすめは夜寝る前に飲む牛乳です。睡眠中は、血液中のカルシウム濃度が低下し、骨からカルシウムが溶け出してしまいます。これを防ぐためには、寝る前にカルシウムを補給することが大切です。牛乳は、カルシウムだけでなく、牛乳由来のたんぱく質が分解してできるペプチドという物質も含んでいます。このペプチドは、神経を鎮めて睡眠を促す効果があります。赤ちゃんが母乳を飲んですやすや眠るのは、このペプチドのおかげです。牛乳は、睡眠の質を高めるだけでなく、成長ホルモンの分泌を促して、骨や筋肉の形成にも貢献します。牛乳は、一日の終わりに飲むと、より健康的な生活につながります。
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする原因と対策
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする人は、二つの理由が考えられます。一つ目は、冷たいものを一気に飲むと、腸が収縮しておなかがゆるくなることです。これは、牛乳に限らず、冷たい飲み物やアイスクリームなどでも起こります。対策としては、ゆっくりと温度を上げながら飲むことです。二つ目は、牛乳の糖質である乳糖を消化する酵素(乳糖分解酵素=ラクターゼ)が少ないか働きが弱いことです。これは、乳糖不耐症と呼ばれる状態で、乳糖が腸内で発酵してガスが発生し、おなかが張ったり下痢をしたりすることがあります。乳糖不耐症の人は、赤ちゃんの時はラクターゼが十分に働いていたのに、大人になるにつれて減少したり活性が低下したりすることが多いです。対策としては、牛乳を温めて少しずつゆっくり飲むことです。これによって、ラクターゼの働きが活性化されたり、乳糖の吸収が緩やかになったりします。また、ヨーグルトやチーズなどの発酵乳製品は、乳酸菌や酵素によって乳糖が分解されているので、おなかがゴロゴロしにくいです。牛乳の代わりに食べてみるのも良いでしょう。
パイナップルでミルクシェイクを作ると苦くなる理由と対策
パイナップルでミルクシェイクを作ると、なぜか苦くなってしまうことがあります。これは、パイナップルに含まれるブロメリンという酵素が、牛乳中のたんぱく質を苦みのあるペプチドに分解するからです。この酵素は、パパイアやキウイなどにも含まれています。対策としては、缶詰のパイナップルを使ったり、パイナップルを加熱してからミルクシェイクにすると、酵素の活性が失われて苦くなりません。
消費期限と賞味期限の違い
消費期限と賞味期限は、食品の品質や安全性に関する表示です。消費期限は、品質が急速に劣化しやすい食品につけられており、期限内に必ず消費する必要があります。賞味期限は、品質が比較的劣化しにくい食品につけられており、期限内であればおいしく食べられることを保証するものです。丹那牛乳の製品は、賞味期限としています。これは、未開封の状態で冷蔵保存(10℃以下)した場合に品質が保たれる期限です。牛乳は、開封したら消費期限、賞味期限にかかわらず早めに飲むことをおすすめします。
プロバイオティクスN-1乳酸菌とは
プロバイオティクスN-1乳酸菌とは、全国農協乳業協会が保有する独自の乳酸菌です。この乳酸菌は、胃酸に強く、腸まで生きたまま届くという特徴があります。また、悪玉菌を抑制し善玉菌を増やし、ヒトに対して有効であり腸に付着する能力を持っています。さらに、1ccに13億個と乳酸菌がたっぷり含まれています。
飲むヨーグルトのメリット
飲むヨーグルトは、牛乳とほぼ同じ量のカルシウム・たんぱく質を摂取できる食品です。それに加えて、1000万/ml以上の乳酸菌が含まれており、おなかの調子を整えたり、たんぱく質・カルシウムの消化吸収をよくしてくれます。そして、牛乳の中にある乳糖の一部を分解してくれるので、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする人でも飲みやすくなっています。
ヨーグルトの料理への活用法
ヨーグルトは、良質のたんぱく質、カルシウム、ビタミンB2などを豊富に含み、しかも消化吸収が良い食品です。日本では、そのまま食べることが多いようですが、中央アジアやヨーロッパでは料理にも良く使われています。プレーンヨーグルトは甘味を加えていないので、色々な料理に活用できます。例えば、以下のような方法があります。
ドレッシングの材料に(脂肪が控えられ、カルシウムが摂取できます)
和風料理の和えごろもに(しょうゆ、味噌、わさび、ごまなどと混ぜて)
カレー、シチューなどの煮込み料理に(風味が増してまろやかに)
魚、肉などの下ごしらえに(臭みが取れ肉質が柔らかくなり、コクが出る)
料理に入れて加熱しても、ヨーグルトの栄養は変わりません。乳酸菌は生きていなくても、生理的効果は期待できます。是非いろいろな料理にヨーグルトを活用させてみてください。
さけるチーズの秘密
さけるチーズは、原料と途中の工程までは、モッツァレラチーズと同じです。最後の工程で、チーズを引っ張ってあげることによって、チーズの中のたんぱく質が同じ方向に結合し、手で裂けるようになります。このように、チーズの製造方法によって、さまざまな食感や形状が生まれるのです。
ナチュラルチーズとプロセスチーズの違い
丹那牛乳が造るチーズは全てナチュラルチーズです。プロセスチーズとは何が違うのでしょうか?
ナチュラルチーズは、乳を乳酸菌や酵素の働きで豆腐のように固め水分を減らしたもので、そのままか多くの場合、はっ酵熟成して作ります。乳酸菌が生きており熟成とともに風味が変わります。また、ナチュラルチーズは原料乳の種類、製造方法、生産される風土などによって、特有の味や外観をもつようになります。
プロセスチーズは、1種または数種類のナチュラルチーズを粉砕、加熱溶融して乳化し、成型包装したものです。加熱により乳酸菌の働きが止まるので、ナチュラルチーズに比べて風味が一定し、保存性が高くなるなどの利点をもっています。
丹那で搾られた新鮮で良質な生乳の味わいを活かすには、「生きた」ナチュラルチーズが適しています。繊細な風味と個性ある味わいをお楽しみください。
ナチュラルチーズの食べごろと切り方
ナチュラルチーズは、原料の乳を乳酸菌ではっ酵させ固め、一定期間熟成させて作ります。時間が経つと熟成は進み、味と風味は濃厚になります。ナチュラルチーズの日持ちは、熟成にかかった期間とほぼ同じです。一般的に、水分の多い柔らかいフレッシュタイプ(モッツァレラチーズなど)の日持ちは短く、熟成期間の長い硬いチーズ(ゴーダチーズなど)は長く持ちます。チーズは良く漬物に例えられます。浅漬け、古漬けがあるように、同じチーズでも熟成の浅い時と進んだ時では、味も香りも違ってきます。表示の賞味期限を目安においしいと感じる時期をそれぞれのチーズで見つけるのも楽しいですね。また、切り方も工夫してみましょう。ナチュラルチーズは外側から中心に向かって熟していくので、外側と中心部では味や硬さが違います。(青カビタイプだけは例外で、中心から外へ熟していきます。)よって、図の様に一片のチーズに外側も中心部も含まれるようにカットすると、両方の風味が味わえます。
バターの色
バターの色は牛の餌の色素によって決まります。牛の餌が通年サイレージや乾牧草が多いと、牛乳が白くなり、白い牛乳からは白いバターができるのです。他のバターが黄色いのは、牛の餌にカロテノイドという色素が含まれているか、着色料が添加されているからです。
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