古バビロニア王国：ハンムラビ王の全盛期からヒッタイトによる滅亡まで

古バビロニア王国：ハンムラビ王の全盛期からヒッタイトによる滅亡まで

古バビロニア王国は、紀元前1900年頃にアムル人によってメソポタミア南部に建国された王国です。この王国は、特に前18世紀のハンムラビ王の時代に全盛期を迎え、メソポタミア全域にその支配を及ぼしました。ハンムラビ王は、周辺の諸国を征服し、交通網を整備するなどして広域支配を実現しました。また、彼はシュメール人の法典を継承し、より体系的なハンムラビ法典を制定しました。この法典は「目には目を」という復讐法の規定を含むなど、後世のオリエント世界に強い影響を与えました。

しかし、ハンムラビ王の死後、バビロン第1王朝は急速に衰え、カッシートなどの圧力を受けました。最終的には、前1595年ごろに小アジアから進出したヒッタイトによって滅ぼされました。これにより、「古バビロニア時代」は終わりを告げ、メソポタミア地域だけの時代からオリエントの統一という新たな世界国家の段階へと移行しました。

バビロン第1王朝の滅亡後、ヒッタイトは小アジアに引き上げ、バビロンにはカッシートが入りました。バビロンはその後も西アジアの政治・文化の中心都市として存続し、新バビロニア王国の都となりました。この王国は、メソポタミア中部地域を指す地域名としてのバビロニアと、後の新バビロニアと区別するための王朝名としての「古バビロニア王国」として知られています。アムル人はシュメール人の文化を取り入れ、メソポタミア文明の最盛期を築き上げました。