シンデレラという名前の由来
あの有名な童話「シンデレラ」の主人公の名前は、実は継母がつけたあだ名でした。本名は「ella(エラ)」といいます。
意地悪な継母から暖炉掃除を命じられたエラ、掃除のあとは灰まみれになっていたため英語で「灰」を意味する「cinder(シンダー)」と組み合わせて「cinder ella」(シンダー・エラ)と呼ばれるようになりました。
「cinder ella」を日本語にすると「灰まみれのエラ」みたいな意味です。
そして、この「cinder ella」を一つにつなげて英語的な発音で読むと「cinderella(シンデレラ)」となるわけです。
グリム童話とペロー童話の違いとは?
シンデレラはグリム童話の一つですが、実はグリム童話はドイツのグリム兄弟が編纂した昔話集で、彼らが書いた話ではありません。昔は、物語は親から子へ、子から孫へと口伝えによって伝えられていました。グリム兄弟は人々から語り聞かせてもらった話をまとめて「グリム童話」を作りました。グリム童話の初版は1812年です。
シンデレラの話は、グリム童話よりも前にフランスの作家シャルル・ペローが書いた『ペロー童話集』にも収録されています。この二つの童話集には、シンデレラの話に違いがあります。例えば、グリム童話では、シンデレラの姉たちはガラスの靴を履くために足を切り落としたり、目をつつかれて失明したりと、とても残酷な目にあいますが、ペロー童話では、シンデレラの優しさに感動して和解したり、王子の兄弟と結婚したりと、幸せな結末になります。
魔法がとけてもガラスの靴だけは消えなかった理由
シンデレラが舞踏会に参加する時に着たドレスや馬車は、魔法で作られたものでした。時間が来ると、魔法が解けて元に戻ってしまいます。しかし、なぜか城を去る時に落としてしまったガラスの靴だけは消えずに残りました。これは、魔法で作られたものではなく、魔法使いがシンデレラに与えた本物の靴だったからです。ペロー童話集には、ドレスや馬車は魔法によって変えられたと書かれていますが、ガラスの靴だけは「与えた」と書いてあります。つまり、ガラスの靴だけは本物だったことから、消えなかったということになります。
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