ハイジャックのハイは高い(high)という意味ではなく意外な言葉だった?

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ハイジャックとは何を意味するのか?

ハイジャックとは、飛行機や自動車、船などの乗り物を強制的に乗っ取ることを指します。日本では飛行機の乗っ取りを特にハイジャックと呼び、他の乗り物の場合はバスジャックとかシージャックとか言いますが、これは和製英語です。英語圏ではどの乗り物でもハイジャックと言います。日本人はハイジャックという言葉を、高いところで行われる犯罪と考えていますが、これは誤解です。ハイジャックという言葉には、高さとは関係ない由来があります。

ハイジャックの語源は禁酒法時代のアメリカにある

ハイジャックという言葉の語源は、1920年代のアメリカにさかのぼります。この時期、アメリカでは禁酒法が施行され、アルコールの製造や販売が禁止されていました。しかし、それに反してお酒を密造や密輸するギャングが活動していました。彼らは車や船でお酒を運び、大金を稼いでいました。

その一方で、お酒や他の禁制品を狙って強盗する者も現れました。彼らは、お酒を運ぶ車両に近づき、フレンドリーに「ハーイ」と声をかけて油断させた後、銃を突きつけて荷物を奪っていきました。このときの挨拶が”Hi! Jack”だったというのが、もっとも有力な語源説です。

このことから、ジャックという言葉は、強引に何かを乗っ取るという意味を持つようになりました。そして、この言葉は地上の強盗だけでなく、航空機の乗っ取りにも使われるようになりました。

ちなみにジャックというのはアメリカでよくある男性の名前で、日本でいうところの太郎的なものです。日本では相手の名前をあいさつ代わりに呼ぶことはあまり一般的ではないですが、欧米では名前で呼ぶのはごくごく普通のことで、強盗の場合は名前が分からない初対面の被害者のことをとりあえずJackと呼んだのでしょう。
日本語的な意訳をすると「Hi, Jack」は「よう、兄ちゃん」みたいな感じです。

ハイジャックの語源には他にも説がある

ハイジャックの語源には、他にもいくつかの説があります。例えば、次のようなものです。
強盗が被害者をおどすときに使う「スティック ゼム アップ ハイ ジャック(Stick them up high jack.手を高くあげろ)」に由来する説。この場合、ジャックは銃のことを指します。
道路の強盗「ハイウェイマン」とそれを取り締まる「ジャックライター」をあわせて「ハイ・ジャッカー」となった説。ハイウェイマンは、馬に乗って道路を荒らす強盗のことで、ジャックライターは、彼らを捕まえるために火のついた松明を持って追いかける警察のことでした。
公道「ハイウェイ」と強盗を意味する「ジャッカー」の合成とする説。この場合、ハイジャックは、道路上での強盗を指す言葉として始まったと考えられます。

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