今週の夜空に見られる珍しい現象と流星群

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ベテルギウスの「金環食」

12月12日火曜日の夜、オリオン座の赤色超巨星ベテルギウスが、小惑星レオナによって隠されるという珍しい現象が起きます。これは数十年に一度しか見られないもので、小惑星がベテルギウスの前を通過してその光を遮り、地球に陰を落とします。その際にベテルギウスの周りに「リング・オブ・ファイヤー」(金環食)が現れる可能性もあります。しかし、この現象は日本からは残念ながら見ることができません。見ることができるのはアジアから南ヨーロッパ、フロリダ、メキシコにかけての狭い地域だけです。

新月と水星逆行

12月13日水曜日の午前8時32分に新月を迎えます。新月は太陽と同じ方向にあるので見ることはできませんが、その後すぐに日没後の空に細い三日月が現れます。また、この日から2024年1月2日まで、水星が「見かけの逆行期間」に入ります。これは水星が太陽の周りを地球よりも速く回っているために、空での位置が変わり、逆方向に動いているように見える現象です。これは視点の問題であり、水星が実際に逆行しているわけではありません。水星逆行は人類に対して何の影響も及ぼしません。

ふたご座流星群の極大

12月15日金曜日の夜から16日土曜日の未明にかけて、ふたご座流星群の極大がやってきます。ふたご座流星群は、毎年12月に現れる年間でもっとも美しい流星群の一つです。今年は月明かりの影響がないので、暗い空の下であれば、さまざまな色の流れ星を1時間に最大150個ほど見ることができます。流星群の名前は、流れ星がふたご座の方向から飛んでくるように見えることに由来します。ふたご座は日没後すぐに東の空に昇るので、夜遅くまで起きていなくても流星群を楽しむことができます。流星群を見るには、肉眼で広い範囲の空を見るのが一番です。双眼鏡や望遠鏡は使わないでください。日本では15日午前1時から3時頃にかけて、多くの流れ星が見られると予想されます。

マゼラン雲

南半球の夜空では、大マゼラン雲と小マゼラン雲が見えます。これらは天の川銀河の周りを回っている2つの小さな銀河で、それぞれ地球から16万光年と20万光年の距離にあります。これらの銀河は、初めて地球一周に成功した航海者・探検家のフェルディナンド・マゼランにちなんで名付けられました。マゼランはその航海中に死去しましたが、彼の名前は南半球の夜空に残っています。

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