楽天からメジャーに挑戦する左腕・松井裕樹投手(28)が、パドレスと4年総額30億円規模の契約で基本合意に達したことが20日、明らかになりました。メディカルチェックに合格すれば、近日中にも正式発表される見通しです。パドレスはダルビッシュが所属するナ・リーグ西地区のチームで、来季は開幕戦からドジャースの大谷との対戦が予定されています。松井は守護神候補として期待されており、左打者の“大谷キラー”として活躍できるか注目されます。
パドレスとの契約交渉
松井は今年のシーズン終了後、海外FA権を行使してメジャー挑戦を表明しました。年内決着を望んでいた松井は、11日に渡米して複数のチームと交渉を重ねました。19日(日本時間20日)には、米メディアが一斉にパドレスとの合意間近であると報道しました。
関係者によると、パドレス以外にもカージナルスなどからオファーを受けた松井ですが、パドレスが条件面で上回ったということです。松井は「契約年数」に重きを置いており、パドレスは4年契約を提示しました。パドレスは入団3年目の16年から松井に熱視線を送っており、8年越しの獲得に成功した形となりました。
パドレスでの生活環境
松井は渡米後、最初に訪問したのがパドレスの本拠地・サンディエゴでした。妻の杏奈さんと一緒に球場施設や日本食を販売するスーパーなども見て回りました。サンディエゴは温暖な気候でプレーしやすい環境とされており、松井にとっても魅力的な場所だったようです。
また、パドレスには3月のWBCで共闘したダルビッシュが所属しています。松井はFA宣言を決めた会見で、「(WBC期間中に)トップでやってらっしゃる方と話したり、プレーを見たりする中で(メジャーへの)思いが強くなった部分も少なからずある」と告白しました。ダルビッシュの存在も松井のメジャー挑戦の後押しになったと言えるでしょう。
大谷との対決に向けて
松井がパドレス入りが決まれば、来季は開幕戦から夢の対決が実現する可能性があります。パドレスはドジャースに移籍した大谷と同じナ・リーグ西地区のチームで、来季は3月20、21日の2連戦(ソウル)から年間13試合が組まれています。松井は守護神候補として期待されており、ダルビッシュとの継投で大谷擁するドジャースに挑むことも予想されます。
松井は日本での対大谷は通算2打数1安打、1打点、1三振という成績です。大谷は10年総額7億ドル(約1022億円=契約発表時のレート)のメガ契約を結んだスターで、左打者としても恐れられています。松井は「(自身が)左投手なので対戦する可能性は大いにあると思うので、抑えられるようにしっかり準備したい」と意欲を示しています。左対左での“大谷キラー”として活躍できるか注目されます。
松井裕樹のプロフィール
松井裕樹は1995年10月30日、横浜市生まれの28歳です。桐光学園から13年ドラフト1位で楽天に入団しました。2年目に抑えに転向し、19、22、23年に最多セーブのタイトルを獲得しました。17、23年にはWBC侍ジャパン代表に選出されました。174センチ、74キロ。左投左打です。家族は妻で女優の石橋杏奈さんとの間に1男1女がいます。
松井は年明け1月3日から後輩の渡辺翔らと自主トレに臨む予定です。ストップウォッチを使用しながらピッチクロック対策を講じるなど、余念なく準備を進めていきます。パドレスでの新たな挑戦に期待が高まります。
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