駅伝の歴史とその起源

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駅伝の歴史とその起源

駅伝の歴史は、日本の文化と深く結びついています。その起源は、古代から近世まで存在した「駅伝制(えきでんせい)」、すなわち「駅馬・伝馬制」に遡ることができます。この制度は、「駅馬(えきば)」や「伝馬(てんま)」という馬を使って、手紙や物資、使者などを運ぶことを主としたものでした。

駅伝制の発展

大化の改新(645年)の頃には、馬を乗り継ぐための施設や宿泊施設が整備されました。また、鎌倉時代(1185年~1333年)には、「飛脚(ひきゃく)」が登場しました。飛脚とは、金銭や手紙、物品などを運ぶ仕事に従事する人々のことで、現在なら歩くと2週間程度かかる東京~大阪間(約500km)を3日~4日で走ったと言われています。飛脚は一人で走っていたわけではなく、「宿場(しゅくば)」と呼ばれる場所までの10km程度の距離を交代して走ったそうです。これらの駅伝制や飛脚などが現代の駅伝競技のルーツとされています。

競技としての駅伝

競技としての最初の駅伝は、「東京奠都記念東海道駅伝徒歩競争」として1917年に行われました。この大会では関東組と関西組が、京都府の三条大橋から東京都の上野不忍池までの約508㎞(23区間)を昼夜問わず3日間かけて走り抜けました。先にゴールしたのは関東組でした。

この大会では、大日本体育協会(現在の公益財団法人日本スポーツ協会)の武田千代三郎が東海道五十三次の駅伝制からヒントを得て「駅伝」と名付けたと言われています。また、関東組のアンカーを走ったのがマラソン選手の金栗四三であり、彼は日本人で初めてオリンピックに出場した人物です。

箱根駅伝の誕生

その後、「東京奠都記念東海道駅伝徒歩競争」が大成功を収めたことから、「箱根駅伝(正式名称:東京箱根間往復大学駅伝競走)」が1920年に始まりました。箱根駅伝は学生長距離界最長の駅伝競走であり、現在でも毎年1月2日と3日に開催されています。

駅伝の意義

以上が、日本独自のスポーツ文化である「駅伝」の歴史です。その起源から現代まで、長い時間を経て発展してきた駅伝は、日本人の粘り強さやチームワークを象徴するスポーツと言えるでしょう。これからもその伝統は続いていくことでしょう。

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