Googleアドセンス、「レポート」の見方を解説(ページのインプレッション収益・インプレッション収益・CPC)
Googleアドセンスの管理画面では、日々の収益額や月間の累計収益額などが確認できます。
おそらく誰でも「見積もり収益額」の欄は確認していると思います。
それでは、
- ページのインプレッション収益
- インプレッション収益
- CPC(クリック単価)
などの項目はチェックしているでしょうか?
これらの項目の意味と、Googleアドセンス画面での確認方法を覚えておくと、ブログを収益化するにあたっての方針が立てやすくなります。
1つ1つ確認していきましょう。
Googleアドセンス、レポート
Googleアドセンスの管理画面で「レポート」を開くと上記のような画面になります。
(細かい数字を公開するとポリシー違反になる可能性があるので、グラフや数字は消してあります)
この画面の上の方に
- 概要
- クリック数
- 再生回数
- アクティブビュー
- エンゲージメント
- 関連コンテンツ
- 広告セッション
- +カスタム
などのタブがあるのにお気づきでしょうか?
このタブの存在に気づいていなかったり、気づいていてもクリックしたことがない人もいると思います。
デフォルト(初期状態)では「概要」というタブが選択されています。
Googleアドセンス、レポート>「概要」タブ
レポートの「概要」タブでは以下の7項目が確認できます。
- ページビュー
- 表示回数
- クリック数
- ページのインプレッション収益
- インプレッション収益
- アクティブビュー視認可能率
- 見積もり収益額
ページビュー
PV(ページビュー)とは、ブログのページが表示された回数です。
表示回数と混同しやすいですが、PVと表示回数は別の指標です。
表示回数
表示回数とは、広告が表示された回数です。
たとえば、1つのページに広告を3つ設置したとします。
ページの最初から最後までちゃんと読んでもらえた場合、1PVに対して広告の表示回数は3となります。
ページの後半にだけ広告を設置していて、そこまで読み進めてもらえなかったような場合には、1PVに対して広告の表示回数が0となるような場合もあります。
このように
- PV(ページビュー): ページが表示された回数
- 表示回数: 広告が表示された回数
という違いがあります。
クリック数
クリック数とは、広告がクリックされた回数です。
Googleアドセンスの収益のほどんとは、広告がクリックされたときに発生します。
クリック数を使うと、以下のような指標を計算することもできます。
「クリック数」 ÷ 「表示回数」 = クリック率
「見積もり収益額」 ÷ 「クリック数」 = クリック単価
もしかすると、「概要」タブを見ながら手動で計算している人もいるかもしれません。
しかし、クリック率とクリック単価に関しては、自分で計算しなくても「クリック数」タブを見ると確認ができます。
ページのインプレッション収益
「ページのインプレッション収益」とは、1000PVあたりの収益の期待値です。
「ページのインプレッション収益」 = 「見積もり収益額」 ÷ 「PV」 × 1000
たとえば、1日のPVが2000で、見積もり収益額が600円だったとします。
このとき、「ページのインプレッション収益」は300円となります。
1PV = 0.3円の期待値とも言い換えることができます。
しかし、慣例として、
1000PV = 300円という1000倍の単位で扱います。
なぜ1000倍するのかというと、アメリカの通貨事情のせいだと思われます。
Google発祥のアメリカ、その通貨はドルです。
1PV = 0.3円
をドルに換算すると
1PV = 0.00283ドル
のようになります。
0が多くて分かりにくいですね。
これを1000倍すると
1000PV = 2.83ドル
となります。
ちょうど把握しやすいサイズ感になりました。
そういうわけで、「ページのインプレッション収益」は1000PVあたりの収益を表すという暗黙のルールがあります。
PRPM(Page Revenue Per Mille)と呼ばれることもあります。
直訳すると「ページ1000回あたりの収益」です。
インプレッション収益
「インプレッション収益」とは、広告の表示回数が1000回あたりの収益の期待値です。
「インプレッション収益」 = 「見積もり収益額」 ÷ 「(広告の)表示回数」 × 1000
たとえば、1日の広告「表示回数」が6000で、見積もり収益額が600円だったとします。
このとき、「インプレッション収益」は100円となります。
RPM(Revenue Per Mille)と呼ばれることもあります。
直訳すると「1000回あたりの収益」です。
- 「ページのインプレッション収益」: 1000PVあたりの収益
- 「インプレッション収益」: 広告表示1000回あたりの収益
アクティブビュー視認可能率
アクティブビュー視認可能率とは、広告がちゃんと表示された割合です。
広告が表示されると、「インプレッション」が1カウントされます。
しかし、広告が見切れていたり、1秒以内に画面外にフレームアウトしてしまうと「アクティブビュー」としてはカウントされません。
そのため、アクティブビュー視認可能率が下がっていきます。
アクティブビューとしてカウントされる条件は以下の通り。
- 広告全体の50%以上が表示されている
- 広告が1秒以上表示されている
上記の2つの条件を両方満たす必要があります。
読者が画面を高速でスクロールして、広告が一瞬だけ画面に映りこむようなケースはアクティブビューにカウントされません。
アクティブビュー視認可能率は高ければ高いほど良いです。
アクティブビュー視認可能率の平均は50%~60%程度だといわれています。
見積もり収益額
見積もり収益額とは、収益の暫定値です。
ここから無効なクリックなどが除外されて、1か月単位で収益が確定します。
Googleアドセンス、レポート>「クリック数」タブ
デフォルトの「概要」タブではなく、「クリック数」というタブを選んでみましょう。
この画面では、以下の7つの項目を確認できます。
- 表示回数
- クリック数
- クリック率
- CPC
- インプレッション収益
- アクティブビュー視認可能率
- 見積もり収益額
「表示回数」「クリック数」「インプレッション収益」「アクティブビュー視認可能率」「見積もり収益額」の5つに関しては、「概要」タブで見たのと同じ指標です。
ただし、「クリック数」タブでは「クリック広告」のデータだけが集計されているので、「概要」タブとは微妙に数値が異なります。
「クリック広告」というのは、広告がクリックされた時に収益が発生するタイプの広告です。
Googleアドセンスの多くは「クリック広告」タイプですが、広告がクリックされなくても収益が発生するタイプのものもあります。
(クリックしなくても収益が発生するタイプの広告については後述)
クリック率
クリック率とは、広告が表示されたときに何パーセントの確率でクリックがされるかという割合です。
「クリック率」 = 「クリック数」 ÷ 「(広告の)表示回数」
たとえば、1日に2000PVあり、広告の表示回数が6000回で、クリックは30回されたとします。
そのとき、クリック率は0.5%(30÷6000)となります。
「PV」ではなく「表示回数」の方を使って計算します。
CPC(クリック単価)
CPCとは、Cost Per Clickの略です。
日本語では「クリック単価」と呼びます。
その名の通り、広告が1回クリックされたときの収益期待値をさします。
「CPC(クリック単価)」 = 「見積もり収益額」 ÷ 「クリック数」
たとえば、1日に2000PVあり、広告の表示回数が6000回で、クリックは30回され、見積もり収益額は800円だったとします。
このとき、クリック単価は27円(800÷30)となります。
Googleアドセンス、レポート>「再生回数」タブ
Googleアドセンスの管理画面で、「レポート」の「再生回数」タブを開くと、上記のような画面になります。
ここでは、以下の4つの項目が確認できます。
- 表示回数
- インプレッション収益
- アクティブビュー視認可能率
- 見積もり収益額
それぞれの項目については、「概要」タブで見たのと同じ考え方です。
では、「再生回数」タブは何のために存在するのか?
それは、「インプレッション広告」の統計を確認するためです。
実は、Googleアドセンスの広告には主に以下の3種類があります。
- クリック広告
- インプレッション広告
- アクティブ ビューのインプレッション広告
そして、以下のように「タブ」を切り替えると、広告の入札タイプ別の成績を確認できます。
- 「クリック数」タブ: 「クリック広告」
- 「再生回数」タブ: 「インプレッション広告」
- 「アクティブビュー」タブ: 「アクティブビューのインプレッション広告」
「インプレッション広告」は、広告がクリックされなくても、画面に広告が表示されただけで収益が発生します。
そして、「再生回数」タブは「インプレッション広告」の成績だけを確認する専用の画面となっています。
Googleアドセンス、レポート>「アクティブビュー」タブ
Googleアドセンスの管理画面で、「レポート」の「アクティブビュー」タブを開くと、上記のような画面になります。
「アクティブビュー」タブでは、「アクティブ ビューのインプレッション広告」の成績だけが集計されています。
「アクティブ ビューのインプレッション広告」とは、クリックされなくても収益が発生するタイプの広告です。
ただし、アクティブビューの広告だけが対象になっています。
アクティブビューとは、「広告の50%以上が、1秒以上」表示された場合にカウントされます。
広告が大幅に見切れていたり、1秒未満でスクロールされてしまった場合はカウントされません。
ここでは、以下の6つの項目が確認できます。
- 表示回数
- インプレッション収益
- アクティブビュー計測可能
- アクティブビュー視認可能率
- 平均視認時間
- 見積もり収益額
アクティブビュー計測可能
わたしのサイトの場合は「アクティブビュー計測可能」の数値が常に100%になっています。
アクティブビューとは、「広告の50%以上が、1秒以上」表示された場合にカウントされます。
たとえば、「300x600px」の広告があったとして、「広告の50%以上」を判定するために、「300x600px」のうちの何px分まで表示できているかみたいなことを常時計測する必要があります。
この計測に失敗した時に、「アクティブビュー計測可能」が下がるようです。
どういう時に計測に失敗するのかはいまいちよく分かりません。
たぶんポップアップやプルダウンメニューなんかが広告に重なって、広告が表示できていないようなときに計測不可と判定されるんじゃないかと予想しています。
広告に重なるようにコンテンツをかぶせるのはGoogleアドセンスのポリシー違反になるので絶対にやってはいけません。
平均視認時間
「平均視認時間」とは、広告が何秒間見られたかという数値です。
アクティブビューとは、「広告の50%以上が、1秒以上」表示されたことをいいます。
アクティブビューかどうかを判定するために、広告が何秒間見られたのかを計測しています。
重要なのは「ページのインプレッション収益」
Googleアドセンス管理画面で、レポートの「概要」「クリック数」「再生回数」「アクティブビュー」の4つのタブについて解説しました。
これらの中でも一番重要なのが、「概要」タブの中にある「ページのインプレッション収益」という項目です。
「ページのインプレッション収益」とは、1000PVあたりの収益です。
「ページのインプレッション収益」が300円だったとしたら、1PVあたりの収益は0.3円となります。
月間収益の目標が1万円だったとしたら、
10,000円(目標額) ÷ 0.3円(1PVあたりの期待値) = 33,333PV(必要な月間PV)
のように、どれくらいのPVを目指す必要があるのか計算できます。
そして、目標値を「金額」から「PV」に置き換えることで、ブログ運営がやりやすくなります。
まとめ
Googleアドセンスの管理画面では、収益やクリック回数などのレポートが確認できます。
- ページのインプレッション収益
- インプレッション収益
- CPC(クリック単価)
などの各項目について、その意味を解説しました。
「ページのインプレッション収益」とは、1000PVあたりの収益です。
「インプレッション収益」とは、広告が1000回表示された時の収益のです。
「CPC(クリック単価)」とは、広告が1回クリックされた時の収益です。
特に自サイトの「ページのインプレッション収益」を把握しておくと、ブログの収益化において作戦が立てやすいです。
月間の収益◯万円を達成するためには、月間PVがいくら必要かを計算するときに使います。
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