ピーマンも成熟すると色が変わる! ピーマンとパプリカの違い

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ピーマンも成熟すると色が変わる! ピーマンとパプリカの違い

見た目が似ている「ピーマン」と「パプリカ」。植物としての分類に違いはあるのでしょうか?実は「ピーマン」と「パプリカ」もナス科のトウガラシ属の植物で辛みのないトウガラシの一種になります。これらは同じ種ですが、栽培品種が異なります。

別の野菜で例えると
「大枠では『ぶどう』の一種だけど、『マスカット』と『シャインマスカット』では味がちょっと違うよね」
みたいな感じです

同じ種から栽培して「若い緑色のうちに収穫するとピーマン、成長して色づくとパプリカ」みたいなことではなく、ピーマンとパプリカは種の時点で別の栽培品種

ピーマンの変化

一般的な「ピーマン」は成熟前に収穫するので緑色をしていますが、その時期で収穫せず熟させると黄色やオレンジ赤色へと変化していきます。この変化を「カラーピーマン」と呼びます。さらに、「カラーピーマン」は大きく分けて「パプリカ」「ジャンボピーマン」「トマトピーマン」「小型カラーピーマン」「くさび型ピーマン」の5種類に分類されます。大型で肉厚な品種は「パプリカ」です。

ピーマンとパプリカの歴史と生産地

ピーマンはアメリカ原産の野菜で、日本には明治時代に入ってきました。よく食べられるようになったのは食卓が西洋化し始めた昭和30年代以降で、日本国内でも多く栽培されています。主な生産地は茨城県、宮崎県、高知県などです。

一方、パプリカはオランダからの生鮮品輸入が解禁された平成5年以降から日本でも普及し始めた野菜です。「パプリカ」という名前はオランダ語で「ピーマン」という意味だと言われています。国内での主な生産地は宮崎県、茨城県、熊本県などです。

ピーマンとパプリカの特徴

次に、ピーマンとパプリカの大きさ、味、栄養価の違いを見ていきましょう。

ピーマン

ピーマンは実が小さめで皮は薄く、濃い緑色が特徴です。パプリカに比べると細長い形をしており、味は青臭さと苦みがあります。苦味が少ないピーマンを選ぶには「ヘタの形」に注目しましょう。五角形よりも六角形になっているヘタのほうが苦味が少ないと言われています。

パプリカ

パプリカは実が大きく肉厚で、甘みがあるのが特徴です。形はベル型と呼ばれ、ピーマンと比べるとふっくらした形をしています。赤、黄色、オレンジなど、お料理を彩るカラフルな色も魅力の一つです。選ぶときは色が濃くてツヤがあり、ハリと重みがあるものを選びましょう。

ピーマンとパプリカの栄養価の違い

ピーマンとパプリカはビタミンやカロテン、食物繊維などを豊富に含む野菜です。さらに、パプリカは栄養面で優れており、ピーマンと比較してビタミンCもカロテンも約2倍以上です。

緑ピーマン生(100gあたり): ビタミンC 76mg、βーカロテン当量 400μg

赤パプリカ生(100gあたり): ビタミンC 170mg、βーカロテン当量 1100μg

また、ピーマンやパプリカに含まれるビタミンは熱によって壊れにくい特徴があり、加熱しても効率よく栄養素を摂取できるのは嬉しいですね。

ピーマン

ビタミンCが豊富で、炒めるなど加熱調理をしてもビタミンが損なわれることが少ない野菜です。火を通す炒め物などにも最適で、皮を剥く必要がなく、洗って中の種を取り除いたらそのまま切って使えるのでお手軽です。時短で料理したい時にも便利です。

パプリカ

パプリカは加熱時間が長いと栄養価が落ちてしまうので、調理の際は注意が必要です。火を通

す場合は時間をかけずさっと揚げたり炒めたりするのが良いでしょう。煮込む場合は栄養素が溶け出しても飲むことのできるスープやシチューがおすすめです。また、生でも美味しくサラダにも良く合います。

このように、「ピーマン」と「パプリカ」は見た目の似ている野菜でありながら、栽培品種、歴史、特徴、および栄養価において異なる要素を持っています。どちらも健康的で美味しい食材として、多彩な料理に活用できることでしょう。

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