卓球のラケットの色のルールとその変遷

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なぜ赤と黒なのか?

卓球のラケットのラバーは、両面同じ色ではなく、赤と黒にしなければならないというルールがあります。これは、どちらの面で打ったのかが分かりやすくするためで、白いボールとも区別しやすい色です。選手と観客の両方にとって見やすい色の組み合わせとして、赤と黒が選ばれました。

同色異質ラバーの問題

かつては、両面同じ色のラバーを使うこともできましたが、これが問題になりました。同色のラバーの中には、性質が正反対のものがあり、相手がどちらで打ったのか判別できないようにする戦術がありました。これにより、ボールの回転が読めず、ラリーが続かなくなり、試合がつまらなくなりました。1983年の世界選手権で、この戦術で強豪選手に勝利した選手が現れ、ルール改正のきっかけとなりました。

ルール改正の効果

1985年にルールが改正され、ラケットの色が赤と黒に統一されました。これにより、ラリーが長く続くようになり、卓球はより見ておもしろいスポーツに進化しました。また、選手の技術も向上し、新しい技が登場するようになりました。卓球は、いかに相手を惑わせるかではなく、いかに激しいラリーを制するかというスポーツに変化しました。

新しいルールの合意

2019年5月、ITTFの総会で新しいルールが合意されました。これは、片面は黒で他の面は黒やボールの色とは明らかに区別できる明るい色にすることができるというものです。このルールにより、卓球のラケットの色は、赤と黒だけでなく、青や緑、ピンクなどカラフルなものが登場するようになりました。

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