キャノン・バード説とは?

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キャノン・バード説とは?

ウォルター・ブラッドフォード・キャノン(Walter Bradford Cannon)とA.S.バード(Arturo Séller y Cervera)によって提唱されたキャノン・バード説は、感情が身体的な変化とは独立して起こり、また同時に生じるという考え方を説明する心理生理学の理論です。この説は、感情と生理的反応の関係について、ジェームズ・ランゲ説とは異なる視点を提供しています。

感情と身体反応は独立

キャノン・バード説によれば、感情体験と身体的な反応は独立して起こるとされます。つまり、感情は身体的な反応に依存せず、異なる神経系によって制御されるとされています。

同時発生

キャノン・バード説は、感情と身体的な反応がほぼ同時に生じると主張します。具体的には、外部刺激によって感情が誘発されると同時に、身体的な反応も起こるとされています。

視床下部の役割

キャノン・バード説は、感情体験が視床下部という脳の領域によって制御されると考えます。視床下部は感情を調節する重要な部分であり、感情の起源や処理に関与するとされています。

キャノン・バード説は、感情と身体的な反応の関係について新しい視点を提供し、感情が複雑な神経プロセスによって制御されることを強調しました。この説はジェームズ・ランゲ説と対立する立場をとり、感情の生起メカニズムについての議論に影響を与えました。ただし、この説にも限界があり、感情の神経生理学的なメカニズムに関する研究が進むにつれて、感情の生成には複雑な相互作用が関与していることが理解されています。

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